(ブルームバーグ): トランプ米大統領の世界的な関税の大半について、連邦最高裁が20日に違法と判断して以降、100社余りが新たな訴訟を提起した。政権がこれまでに徴収した巨額の関税を容易には還付しないとの懸念が広がっていることを浮き彫りにしている。
上場企業や著名企業も相次いで提訴している。フェデックスは23日に提訴し、ダイソンやダラー・ゼネラル、ボシュロム、ブルックス・ブラザーズなどがこれに続いた。また化粧品大手ロレアルの一部部門のほか、靴メーカーのオン・ホールディングやスケッチャーズも、輸入品に支払った関税の還付を求めて訴えを起こした。
最高裁は還付の問題については言及しなかったため、払い戻しを巡る判断はニューヨークにある米国際貿易裁判所に委ねられる。
司法省は27日、最高裁で審理された訴訟に関する当面の対応について見解を示す予定だ。これにより、増え続ける還付請求の解決に向けて政府がどの程度の速さで動くのかが明らかになる可能性がある。
トランプ大統領は政権が関税還付に反対する、あるいは少なくとも、過去10カ月に1700億ドル(約26兆5000億円)超の関税を支払った輸入業者にとって手続きを容易にしない可能性を示唆している。
ブルームバーグ・ニュースの分析によれば、関税を巡る訴訟件数は2000件を超えた。米国際貿易裁判所にとっては既に相当な件数だが、最高裁が無効とした関税を支払った数十万の輸入業者全体からみれば、ごく一部にすぎない。
フェデックスは声明で、最高裁の判断を受け「輸入申告者として関税還付を求める当社の権利を守るため、必要な措置を講じた」と説明。「フェデックスに還付が行われた場合、その費用を負担した荷主や消費者に返金する」としている。
原題:Trump Faces 2,000 Tariff Lawsuits Following Supreme Court Loss(抜粋)トランプ政権が求めた関税還付手続き先送り、連邦裁判所が退ける
(ブルームバーグ):米連邦最高裁がトランプ大統領の包括的な関税措置を無効とする判断を先月下したことを受け、輸入業者への関税還付を巡る訴訟の手続きを先送りするようトランプ政権が求めていたのに対し、首都ワシントンの連邦特別行政高裁はこの要請を退けた。
同高裁は2日の命令で、審理手続きを直ちに再開し、案件をニューヨーク市にある米国際貿易裁判所に差し戻す措置を取った。政府がこの訴訟について最長4カ月間の停止継続を求めた申し立ても退けた。
最高裁で審理されていた訴訟の原告である中小企業のグループは連邦特別行政高裁に対し、関税還付請求をできる限り早急に進められるよう、同高裁レベルの訴訟手続きを速やかに終結させるよう求めていた。
関税関連の提訴はこれまでに2000件超に上り、そのほぼ全ては最高裁が昨年11月に口頭弁論を開いた後、国際貿易裁判所に提起された。同裁判所は最高裁の判断が出るまで、全案件を停止していた。
連邦特別行政高裁は今回の決定について書面による説明を示さず、反対意見も付されなかった。
米司法省は同高裁に対し、最高裁が正式に判決を確定させるのを待つべきだと主張するとともに、政府側が「選択肢を検討する機会を確保するため」にも時間が必要だとしていた。最高裁が事件を正式に終結させるまでには通常32日かかる。政府は、案件を国際貿易裁判所に差し戻す前に、さらに90日間手続きを停止するよう求めていた。
最高裁は2月20日、トランプ氏が1977年国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に世界的な関税を課したのは違法だとする判断を6対3で下した。
政権側は最近の裁判書面で、還付手続きが不可避であることを認めたと受け取れる姿勢を示したものの、企業が支払った関税の全額を返還するとの明確な約束は示していない。
トランプ氏は最高裁の判断直後、「恐らく訴訟で争われることになるだろう」と記者団に発言。また、政権が最高裁に再審理を求める可能性も示唆したが、最高裁がそうした申し立てを認めることはほとんどない。
国際貿易裁判所は今後の進め方について、まだ方針を示していない。
原題:Trump Administration Loses Push to Delay Tariff Refund Fight (1)(抜粋)バカなアメリカ人は関税は相手国が払ってると思ってるだろうけど、
実際はアメリカの輸入業者が払ってるからねぇ・・
それが物価高に影響してるとも知らずに。得するのは弁護士だけか。
米最高裁が違法と判断の関税巡り計算停止を命令-国際貿易裁判所判事
(ブルームバーグ): 米国際貿易裁判所の判事は4日、トランプ大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき講じた世界的な関税措置を連邦最高裁が先に違法と判断したことを受け、関税の還付手続きを簡素化するため、支払いプロセスの重要な工程を停止するようトランプ政権に命じた。
ニューヨーク市にある国際貿易裁判所のイートン判事は4日の命令で、米税関・国境警備局(CBP)に対し、トランプ氏の緊急関税措置を巡り、輸入業者の通関書類上の算定作業を停止するよう指示した。最高裁が同関税を違法と判断した後も、政府が算定を続けている理由についても疑問を呈した。
イートン判事はさらに、通関手続きの当該工程を既に通過した一部の関税について、トランプ氏の係争中の関税を除外した上で再計算するよう当局に命じた。同判事はまた、これまでに国際貿易裁判所に提起された数千件に上る還付請求訴訟の全てを自身が担当することになったと確認した。
最高裁は2月20日、トランプ氏が日本を含む世界各国・地域を対象に包括的な関税を導入するためにIEEPAを用いたのは違法との判断を6対3で下した。
原題:Judge Orders US to Stop Calculating IEEPA Tariffs for Importers(抜粋)米裁判所が関税還付命令 初判断、政権に大打撃
【ワシントン時事】米国際貿易裁判所は4日、トランプ政権が停止した相互関税などについて、還付を始めるよう命じた。対象は輸入時の関税額などが未確定の輸入品。税関当局に金額の確定を命令し、暫定的に納付した分との差額が企業に支払われることになる。他の訴訟を含めた巨額還付への道が開かれ、政権は大きな打撃を受ける。
米メディアによると、連邦最高裁が無効とした国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税について、米政府に還付を求める判断は初とみられる。イートン判事は「IEEPA関税の対象となった全ての輸入企業は最高裁判決の恩恵を受ける権利がある」と強調した。最高裁判決は還付についての判断を具体的に示していなかった。
今回の訴訟の原告は、エンジン向けフィルターなどを製造する南部テネシー州の企業。米メディアによると、これまでに還付を求めた訴訟は、日本企業を含め2000件超に上る。同判事はこうした訴訟を全て任されたとしている。
判断では、米税関・国境警備局(CBP)に対し、IEEPAに基づく関税が課された全ての輸入品について、最終的な税額を確定させるよう命令。企業側は当初支払った分との差額と利子を受け取れる。米国では314日以内に最終的な関税額が確定する。
ただ、今回の判断では、既に関税額が確定した輸入品の扱いについては触れなかった。企業は確定後も180日以内であれば税関の判断に異議を申し立てることができる。ロイター通信によると、同判事は6日、CBPに還付の計画について聴取する。米、45日以内にトランプ関税還付システム準備 徴収額1660億ドル
[6日 ロイター] - 米税関当局は、最高裁が違憲と判断した「トランプ関税」の払い戻しについて、45日以内に還付を処理するシステムの準備に取り組むと明らかにした。
米税関当局は最高裁が違憲と判断した「トランプ関税」の払い戻しについて、45日以内に還付を処理するシステムの準備に取り組むと明らかにした。3月6日撮影(2026年 ロイター/Nathan Howard)
6日に裁判所に提出された文書から明らかになった。
違憲と判断された関税の徴収額は1660億ドルに達するという。アメリカ政府、輸入業者が「相互関税」などの還付金を請求できる専用サイト設ける方針…開始時期は不明
【ワシントン=坂本幸信】米政府は12日、連邦最高裁判所に違法とされた「相互関税」などの還付を巡り、輸入業者が還付金を請求できる専用サイトを設ける考えを示した。ただ、トランプ大統領は還付について法廷で争う意向で、具体的な還付の開始時期は明らかにしていない。
米税関・国境取締局(CBP)が12日、米国際貿易裁判所に提出した資料で明らかになった。専用サイトでは、業者側がこれまで輸入した品目などの情報を申請する。政府側が申請に基づいて還付額を計算し、業者側が登録した口座に送金する仕組みとなる。
貿易裁の命令に基づき、CBPは6日、45日以内に還付に関するシステムの開発を行うと貿易裁に伝えていた。
政府側は一連の訴訟で、約33万業者が相互関税などを支払ったと説明している。徴収した関税は1660億ドル(約26兆円)に上る。
トランプ関税、無効判断で訴訟2000件超に拡大-企業の還付請求相次ぐ
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