「徴用工象徴する像、モデルは日本人」に真実相当性…韓国の裁判所が認定
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210601-OYT1T50254/
韓国中部・大田テジョン市庁舎前の公園に2019年8月に設置された「徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」を象徴する像を巡り、「モデルは(徴用工でなく)日本人だ」とする市議(当時)の主張について、韓国の裁判所が「真実相当性」を認定したことがわかった。
像を制作した彫刻家夫妻が、「日本人をモデルにしていない」と主張し、市議に名誉を毀損きそんされたとして損害賠償請求を起こしていた。議政府ウィジョンブ地裁高陽コヤン支部は5月28日付の判決で夫妻の主張を退け、請求を棄却した。
判決は1926年9月に日本の新聞に掲載された日本人労働者の写真に着目。この写真は韓国の教科書に誤って徴用工として掲載されたことがあり、像の外形的特徴が写真とよく似ていることなどから、「日本人がモデルと信じる相当の理由がある」と判断した。
市議は像の設置前後、フェイスブックなどで、「日本人をモデルに作り、我々の先祖だと言うのは歴史の歪曲わいきょくだ」などと記していた。
像はあばら骨が浮き出るほどやせた等身大の男性で、徴用工が過酷な生活を強いられたという印象を強調している。同様の像はソウルなど韓国各地に建てられ、釜山プサンの日本総領事館付近にも設置された。原告の彫刻家は慰安婦を象徴する少女像も制作している。
今回の判決は、像の撤去などを求める内容ではないが、制作者側に根拠を問う声が高まる可能性もある。
「徴用工象徴する像、モデルは日本人」韓国の裁判所が認定
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