トランプ氏、韓国に在韓米軍の駐留経費負担増を要求「ほとんど支払っていない」「本質的に無償」

　【ワシントン＝池田慶太】米国のトランプ大統領は８日、関税交渉が続く同盟国の韓国に対し、「不公平だ」として在韓米軍駐留経費の負担増や防衛費の増額を要求した。関税交渉に安全保障問題を絡める姿勢を鮮明にしたもので、日本にも同様の圧力を強める可能性がある。ホワイトハウスでの閣議の際、記者団の質問に答えた。

　トランプ氏は、巨額の貿易赤字に不満を示すなかで韓国に言及した。米国は７日、韓国に対し、８月１日から日本と同じ２５％の関税を課すと通告していた。

　トランプ氏は、韓国側が在韓米軍の駐留経費を「ほとんど支払っていない」と一方的に主張し、「本質的に無償の軍隊を与えている」と不満を示した。

　また、各国と進める関税交渉では駐留米軍への「貢献」を求めていると説明。韓国には数万人規模の兵士が駐留していることから、「巨大な経済発展をもたらしている。彼らにとって巨額のお金だが、我々には巨大な損失だ」と述べ、韓国側に負担増を求めた。

　トランプ氏は韓国やドイツを挙げて「我々は軍隊を多くの非常に成功した国々に供給している」と強調し、各地の米軍部隊を縮小する可能性も示唆した