韓国MBCテレビの気象キャスター、オ・ヨアンナさん(1996~2024)が職場でいじめを受けていた疑惑が次第に拡大している。彼女の死から3カ月が経過してようやく訃報が伝えられた。そして今、遺書や加害側の実名まで公になったうえ、訃報を知らせず、死因に関する調査も怠っていたMBCの姿勢にも批判が集中している。世論の圧力を受け、MBCは事件発生から4カ月経ってようやく真相調査委員会を設置し、「迅速かつ正確に調査する」と釈明する事態となった。
オ・ヨアンナさんは昨年9月15日に亡くなった。12月になってようやく訃報が報じられると、MBCは「死亡は事実だ」と認めつつ、「(社内の)部署に確認しておらず、確認してもわからないだろう」と言葉を濁した。「なぜ訃報を公表しなかったのか」という質問にも「通常、社内で発表しないようだ」と曖昧な回答に終始した。
その後、オ・ヨアンナさんの携帯電話から原稿用紙17枚分の遺書が見つかり、そこに同僚から職場でいじめを受けていたという記述があったことが報じられた。
遺族は、加害者として名指しされた2人を相手取り、ソウル中央地裁に民事訴訟を起こした。「MBCに社内で訃報を掲載するよう抗議したところ、『上層部の指示があった』との回答を受けた。組織的に隠蔽しようとしているようだ」。遺族はこう指摘している。
MBCの対応に批判が殺到している。先月28日、MBCは「オ・ヨアンナさんがフリーランスとして勤務していた際、担当部署や管理責任者に悩みを打ち明けたことは一度もなかった」「報道で『故人がMBC関係者4人に自分の被害を伝えた』とされているが、その関係者が誰なのか教えてほしい」と述べた。また、「事実を確認しないまま、MBCを攻撃しようとする勢力の動きに懸念を表明する」とも発表した。
しかし、遺族によると、オ・ヨアンナさんは生前、MBCの関係者4人に自身の被害を打ち明けていたことが録音データとして残されている。また、彼女は精神科に10カ所以上通院し、何度も自殺を試みたという。昨年8月末には、手首にテーピングを巻いた状態で天気予報を伝える姿も確認されていた。
https://www.afpbb.com/articles/-/3561425?cx_part=top_category&cx_position=1
なぜ「人気」気象キャスターの死を隠したのか…韓国MBCテレビに向けられた疑惑の目
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