虐殺追悼文 疑問多い都知事の判断
東京都の問題ではあるけれど、見過ごすわけにいかない。
小池百合子知事がきょう1日に市民団体主催で開く関東大震災の朝鮮人虐殺犠牲者追悼式への追悼文送付を取りやめた。
少なくとも石原慎太郎知事の時代から追悼文を送ってきた。なぜやめるのか、説明を聞いてもよく分からない。
都知事は日本を代表する顔の一つである。3年後の東京五輪では世界から選手や観客を迎える立場にある。過去の歴史に目をふさいでいると見なされるようでは日本の名誉に傷が付く。
小池知事名の昨年の追悼文にはこう記されていた。
「極度の混乱の中、多くの在日朝鮮人の方々がいわれのない被害を受け、犠牲になられたという事件は、わが国の歴史の中でもまれに見るまことに痛ましい出来事でした」
素直に胸に落ちる。なぜ送付をやめるのか分からない。
地震など非常時には心の奥深くに潜むゆがんだ意識が表に出てくるのかもしれない。今でも、外国人が井戸に毒を投げ込むといったうわさが流れたりする。間違いを繰り返さないためにも、過去を見詰め続けなければならない。
ソース:信濃毎日新聞 9月1日
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170901/KT170831ETI090004000.php
虐殺追悼文取りやめ、なぜやめるのか分からない。過去に目をふさいでは日本の名誉に傷が付く
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