朝鮮半島で有事が起きた場合、どの程度の難民が日本に押し寄せるのか。自衛隊は、韓国から約二十二万人、北朝鮮からは約五万人の合計約二十七万人が押し寄せ、九州北部や山陰地方沿岸部から上陸すると見込んでいる。
その際、日本側には大きな問題点があると、東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏は指摘する。実は朝鮮半島有事を想定し、自衛隊がなすべきことを示した指針「K半島事態対処計画」(一九九三年)というシミュレーションが存在する。
「K半島事態対処計画」は「自衛隊として何をすべきか」を書いた文書であり、法律の縛りを受けていない。計画策定後、法改正などがあり、実施可能になった項目はあるものの、難民対策については依然として法律上の定めがない。駐屯地に仮設難民収容所をつくるなどの計画は法的な制約を抜きにした仮説にすぎないのである。
(中略)
「K半島事態対処計画」は自衛隊が難民に対処する際の問題点を以下のように挙げている。「日本は波及する難民数を把握するのが困難」「難民の計画が武装難民なのか、非武装難民なのか、あるいは亡命なのか判定が困難」「語学による障害」などである。
朝鮮半島から押し寄せる難民と、テロ攻撃から逃げまどう日本人が混在する日本列島で自衛隊と北朝鮮軍が戦うという終末の光景は想像するだけでも恐ろしい。喫緊の課題として難民対策が求められている。
【PROFILE】はんだ・しげる/1955年栃木県生まれ。東京新聞論説兼編集委員、獨協大学非常勤講師、法政大学兼任講師。1992年より防衛庁取材を担当。『自衛隊vs.北朝鮮』(新潮新書)、『日本は戦争をするのか』(岩波新書)、『零戦パイロットからの遺言』(講談社刊)ほか著書多数。
※SAPIO2017年8月号
https://www.news-postseven.com/archives/20170731_581158.html
大変だ‼ 朝鮮半島有事の際・乞食民族が押し寄せて来るぞ
64
ツイートLINEお気に入り
58
6