日韓トンネルに再び注目が集まっている。きっかけは西日本新聞がネットに掲載した「韓国政権交代で、日韓トンネル実現期待」という記事だ。
6月11日、九州と韓国を結ぶ海底トンネルの建設を目指す「日韓トンネル実現九州連絡協議会」の総会が開かれ、記念講演した研究員が「日韓トンネルは日本をユーラシア大陸と地続きにする効果を生む」と意義を強調した、との内容だ。
やはり、日韓トンネルは絵に描いた餅なのか。しかし、朝鮮半島情勢に詳しい「コリア・レポート」編集長の辺真一氏は、「日韓トンネルは戦前日本の夢だったのです」と意外なことを言う。
現在の日韓トンネルは、佐賀県唐津市~壱岐~対馬~釜山で複数のルートが想定されており、海底トンネルで鉄道と道路の両方を通すプロジェクトだ。
だが、日本では、1939年(昭和14年)、JRの前身の国鉄が「弾丸列車」として、下関と釜山をトンネルでつなぎ、中国の北京まで高速列車を走らせる計画を立てている。
「韓国側で、日韓海底トンネルに最初に言及したのは盧泰愚大統領です。1990年の訪日時に国会演説で言及し、海部俊樹首相に共同建設を持ちかけています。
金大中大統領も2000年に『日韓トンネルが建設されれば、北海道からヨーロッパまで結ばれるので、未来の夢として考えてみる価値はある』と発言しています。
日本側も竹下登元首相から森喜朗元首相までは、真剣に検討していたんです。森元首相は、2000年10月のASEM会議で、日本と韓国をつなぐトンネルを作り『ASEM鉄道』と名付けようと自ら提案もしています。外務省も21世紀のプロジェクトとして推奨していたのですが、すべて歴史認識問題でストップしてしまいました」(前出・辺氏)
尹大統領は、1998年の金大中大統領・小渕恵三首相(当時)による「日韓パートナーシップ宣言」の21世紀版を実現させると宣言している。当時良好だった日韓関係まで戻ることができれば、「日韓トンネル」の実現は決して夢物語ではない、と辺氏は言う。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f671dfab3cc5ae2771d1bd71047c6b391ed786cd
総工費10兆円「日韓海底トンネル」がSNSで話題に…韓国政権交代で実現の可能性高まる
239
ツイートLINEお気に入り
19928