今年、有価証券市場で、外国人投資家の売り越し規模が、世界的な金融危機以来、最大値を記録したことが分かった。外国人は日本、台湾など他のアジア市場では買い越し基調を維持した。外国人が、特に韓国市場だけで株式を売ったのは、半導体など韓国の主力製造業の業況鈍化への懸念、中国景気がハードランディングする可能性などが影響したとみられる。
韓国取引所によると、外国人投資家は今年に入って23日まで、有価証券市場で25兆9543億ウォン(約2兆円)分の株式を売り越した。グローバル金融危機に見舞われた2008年(33兆6034億ウォン)以降最大規模だ。昨年末36.5%だった有価証券市場の外国人の持ち分は今年33.6%に下落した。2015年末(32.2%)以来、最低水準だ。
外国人の韓国株売りには、半導体業況鈍化に対する懸念が最も大きな影響を及ぼしたとみられる。今年、外国人投資家は、電気·電子だけで24兆7000億ウォン分の株式を売った。 今年の売り越し額の大半が、電機·電子業種に集中している。ハンガリー事態や政府規制などで中国景気のハードランディングをめぐる懸念が高まったのも、外国人の「セルコリア」に一役買ったという分析だ。チョン·ミョンジ・サムスン証券研究委員は「外国人は普通、中国市場と韓国市場を一つにまとめて比重を調節する傾向がある」と説明した。
個人投資家は今年、史上最大規模の株を買い付けた。今年、有価証券市場で買い入れた株式だけでも66兆7709億ウォン(約6兆4826億円)分で、昨年の買収金額(47兆4907億ウォン)より41%も多い。ただ、下半期に入ってから個人の買いが弱まり、外国人の買い戻しが、韓国証券市場の行方を決定付ける変数として浮上した。
証券街では、来年も外国人が戻ってくるのは容易ではないと見ている。大信証券のイ·ギョンミン投資戦略チーム長は「米中央銀行(Fed)の緊縮転換によるドル高と世界的な景気·物価負担による上場企業の業績不安要因が重なり、外国人の売りは持続するしかない」と予想した。ただ、中国の景気刺激策やインフレ緩和などを受け、外国人は来年は買い越しに転じかねないという見方も出ている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0499438b417d5fe4e27da8ed16d7ebf2d01d8c11
外国人投資家、今年韓国市場で売り越し
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