長野県北部の木島平村にある根塚遺跡で、日本の弥生時代に朝鮮半島南部で作られた土器片が見つかったことが明らかになった。同遺跡は1996年に、弥生時代に朝鮮半島で作られたとみられる渦巻き状装飾つき鉄剣が発見されていた。今回の土器片の発見で、弥生時代における北信地域と朝鮮半島の交流について研究が進む可能性があると村はみている。
村が20日に記者会見し、発表した。村教育委員会などによると、紀元前1世紀~紀元後3世紀に朝鮮半島南部でできた土器は「三韓土器」と呼ばれ、これまで九州~近畿の遺跡で見つかっていた。東日本で見つかったのは初めてという。
今回の発見は、1996年~2000年に根塚遺跡から出土した数千点に上る資料の再調査がきっかけだった。村が当時の手付かずだった資料を昨年4月から調べていた。
当初、村は、土器片は平安時代のものともみていたが、各地の研究者らに調査協力を依頼し、現地でも調べてもらった。すると、約2~5センチ四方の9点のつぼなどの土器片が、形状や土の質、焼き上がりから三韓土器だとわかったという。
20日の記者会見には、調査に協力した福岡大の武末純一・名誉教授もオンラインで参加。武末さんは「(三韓土器は)これまでは海に接したところで見つかってきた。(根塚遺跡は)内陸だからと半信半疑だったが、実際見て驚いた。朝鮮半島からの文化伝来を研究する上で貴重な資料だ」と話した。木島平村は、日本海に面した新潟県上越市までは40キロ余りで、1日あれば歩ける距離にある。武末さんは「北に行けば海もある。新潟に結節点があったのかもしれない」と分析した
https://www.asahi.com/articles/ASPDN73BRPDNUOOB004.html
東日本初「三韓土器」、長野北部の根塚遺跡で出土 朝鮮半島と交流?
61
ツイートLINEお気に入り
47
12