「遠山の金さん」、江戸北町奉行の所長(今で言うと、東京都知事、警視総監、東京地裁の所長の兼任みたいなもの)。町中では酒と博打が好きな世を忍ぶ仮の姿で、遊び人に扮している。しかし、実態は、悪を憎むが、情に厚い江戸時代の高級官僚で、白洲(裁判所)で自らの正体を明かす際には「数ある花のその中で、大江戸八百八町に紛れもねぇ、背中に咲かせた遠山桜。目ん玉ひんむいてよーっく見ろ!」と啖呵を切りながら背中の桜吹雪の刺青を右の片肌を脱いで見せつけながら、悪人共の悪事を暴く。
その姿を彷彿とさせる官僚が現れた。それは、文部科学省の前事務次官、前川喜平だ。
民主党政権時代、彼が審議官だった時、朝鮮学校の無償化を推進し、常に弱者の立場に立つという、彼の清廉な気概を周囲に示した。
後に、事務次官に出世をした彼は、昼間は、事務次官として日々、国民のために、行政を歪めようとする悪徳政治家の私利私欲と対決し、それを正し。夜には、女性の貧困を撲滅するために、新宿の歌舞伎町の「出会い系バー」を頻繁に訪れ、彼女たちの困窮の実態をフィールドワークして、その調査の対価として、私費でその女性たちに寄付をしていた。
彼は、今、無実の罪で事務次官を引責辞任させられた復讐をするために、安倍政権に果敢に戦いを挑んでいる。
学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部設置計画をめぐる文科省の記録文書に絡み、彼は言う:
「目ん玉ひんむいてよーっく見ろ! この文書はな、俺が課長からレクチャーを受けた時のもんだよ」
こんな素晴らしい官僚は、韓国にはいないだろう。
日本の優秀な官僚
61
ツイートLINEお気に入り
4010