【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の当局者は7日、フランス・パリで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で、朝鮮半島出身者の強制労働があった長崎市の端島(通称・軍艦島)を含む世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」について、強制労働を含む「歴史全体」を伝えるという日本の約束の履行状況に対する評価を求めた韓国の提案が否決されたことに遺憾を表した。
同当局者は「政府代表団は討議の過程で日本が自らした約束と世界遺産委員会の決定を忠実に履行していないことを指摘し、委員会が直接点検すべきだと力説した」と説明。「こうした努力にもかかわらず結果的に議題として採択されるのに必要な票を確保できなかった点を遺憾に思う」と述べた。
また、今回の世界遺産委員会の会期中にこの問題に関連した韓国政府の立場を改めて正式に表明するとの方針を示した。
日本側にも約束を誠実に履行するよう継続して要求していくと強調した。そのうえで「政府は過去の歴史懸案については韓国の立場を明確にしていく一方、日本と相互信頼の下で未来志向の協力を続ける」とも表明した。
世界遺産委員会では同遺産を巡り、委員会の決定の履行状況に対する評価を正式議題として採択するかどうかが議論された。韓国は日本の措置が十分ではないとして正式議題とすることを提案したが、日本は2国間レベルで議論すべき問題だとして反対の立場を示し、この案件を削除した修正案を提出。韓国は受け入れられないとして採決を要求した。
21の委員国による投票が行われ、日本の修正案が賛成7、反対3で可決された。一部委員国は棄権の趣旨の投票をしたとみられる。
世界遺産委で軍艦島議題不採択 「日本に約束履行求めていく」=韓国政府
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