15日、OECDの「購買力評価(PPP)を考慮した物価水準統計」と題された調査によると、韓国の食料品と飲料の価格水準は2023年時点で147と、OECD平均の100より47%高かった。PPPを考慮した物価水準は経済規模と為替レートなどを購買力に応じて補正したもので、各国の国民が感じる体感物価を比較することができる。
韓国の飲食料品の価格水準は、代表的な物価高国家のスイス(163)に次いで2番目に高く、韓国より経済規模の大きい米国(94)や日本(126)、英国(89)、ドイツ(107)より高かった。韓国は衣服・靴の物価(137)、教育の物価(110)も平均を上回った。反面、複数の品目を包括した家計最終消費物価(85)は平均より低かった。
全体の物価は平均を下回るが、衣食など基本的な生活に必要な品目は相対的に高いことがわかる。今年に入ってからは食料品の物価が物価全体を押し上げている状況だ。韓国の統計庁によると、今年の第1四半期の食品物価指数は125.04で、消費者物価指数(116.30)を上回った。
比較的安定傾向に入っていた一部の農作物の価格が急騰し、再び物価を刺激しかねないとの懸念が大きくなっている。今年の夏は過去最高クラスの猛暑になることが予想されており、農作物の価格が不安定になる可能性があるためだ。
特に夏場の白菜の価格が高騰することが予想されており、農村経済研究院によると、今夏の白菜の栽培面積は昨年より8.8%減少する見通しだ。夏の白菜は生産量が他の季節より少なく、物量が不足した場合には価格が大幅に跳ね上がる可能性がある。今年記録的な猛暑が予想されていることも生産量の減少要因として挙げられる。夏の白菜の価格が急騰すればキムジャン(新しいキムチ作り)の季節まで続き、食料品全体の物価まで高まる恐れがある。
専門家らは、長期的な市場環境の改善などが必要だと助言している。セジョン(世宗)大学経営学部のキム・デジョン教授は「加工食品は外部的要素の影響を受けるので、短期的な措置だけで解決することは容易ではない」としており、「物流費の補助などを通じて企業の費用構造を改善しなければならない」と助言している。
「インスタントラーメン2000ウォン」…食の体感物価が非常事態に
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