尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾審判の宣告を前に、与野党双方が「街頭政治」に乗り出した。野党・共に民主党議員らは12日、国会から光化門に設置されたテント会場まで8.7キロを行進し、大統領の罷免を求めるデモを行った。このデモは大統領の弾劾審判が宣告される日まで毎日行うという。共に民主党の当選2回の議員らは毎朝憲法裁判所周辺で複数人が並ぶ「人間の帯つなぎデモ」を予告している。一部議員は頭の髪をそり、テントで断食もしている。全国民主労働組合総連盟が1泊2日の徹夜集会を行った11日夜、光化門広場は数十のテントや寝袋であふれ返った。
与党・国民の力は11日「街頭闘争や断食などはやらない」と発表したが、24時間徹夜で憲法裁判所前に居座り、大統領弾劾棄却を求めるリレーデモへの参加を表明した議員は60人以上に達する。108人いる議員の半分以上が街頭に出ているため、参加しないと執行部は言ってもそれは単なる言葉遊びに過ぎない。
近く大統領弾劾審判の宣告が下されれば、韓国社会は完全に分裂する懸念が高まっている。憲法裁判所がいかなる決定を下しても、国民の多くがそれに納得せず激しい感情がそのまま街中で噴出すれば、混乱と衝突が発生する恐れもある。そうなれば韓国の国格とイメージはまたも大きな打撃を受けるだろう。憲法裁判所周辺の光景は、国よりも自分たちの利益ばかりを追求する韓国政治のレベルの低さを物語っている。
警察は宣告当日、憲法裁判所が位置するソウル市鍾路区と隣の中区周辺を「特別犯罪予防強化区域」に指定し、憲法裁判所から半径100メートル以内を機動隊バスで取り囲み「真空状態」にすると発表した。興奮した集会参加者らの接近を阻止するため、危険物のあるガソリンスタンドや工事現場の閉鎖も検討している。それほど事態は深刻だ。鍾路区も憲法裁判所周辺の商店に対して看板などの撤去を勧告し、近くの小学校、中学校も宣告当日は休校とする予定だ。心配する一方で何とも言えない嘆かわしさも禁じ得ない。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/03/13/2025031380038.html
韓国政治のレベルの低さを物語る憲法裁周辺の光景
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