韓国も日本も低出生率が続いている。特に韓国の出生率の低下は深刻だ。韓国の出生率は2001年から日本の出生率を下回り始め、最近ではその差がますます広がっており、2023年の日本の出生率は1.20で、韓国の0.72を大きく上回っている。韓国と日本の少子化の原因は似ているにもかかわらず、なぜ日本の出生率は韓国よりも高い水準を維持しているのだろうか。データに基づき、その原因を探ってみたい。
まず、第一の原因として、日本の男性および女性の初婚年齢が韓国より低いことが挙げられる。2022年現在、男性と女性の平均初婚年齢は韓国がそれぞれ33.7歳と31.3歳であるのに対し、日本は31.1歳と29.7歳で、韓国より男性は2.6歳、女性は1.6歳低い。男性については、韓国では兵役の義務があるため、日本より高いと言えるが、兵役の義務がない女性に関しても日本より高くなっている。韓国保健社会研究院などの調査結果によると、結婚を1年遅らせると、生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)が0.1人減ると分析されている。
第二の原因として、生涯未婚率(45~49歳)は日本が男性29.9%、女性19.2%で、韓国の男性20.5%、女性9.8%より高いが、子供を出産する年齢層である20代半ばと30代前半の未婚率は韓国が日本より高いことが挙げられる。具体的には、韓国の未婚率は20代半ばの男性は92.2%、女性は82.0%、30代前半の男性は65.9%、女性は46.0%であるのに対して、日本の20代半ばの男性は76.4%、女性は65.8%、30代前半の男性は51.8%、女性は38.5%で大きな差がある。
第三の原因は、日本の結婚式にかかる費用(挙式、披露宴・ウエディングパーティー、ハネムーンにかかる費用の総額)が韓国より低い点である。
第四の原因は、日本の大卒者の就職率が韓国より高く、大企業と中小企業の賃金や待遇水準の格差が韓国より小さいことである。
第五の原因は、日本では韓国より大学進学率が低い代わりに専門学校進学率が高く、ミスマッチが韓国より少ない点である。
第六の原因は、女性活躍推進の対象企業が韓国より多く、女性の労働市場参加がより活発であることが挙げられる
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=80282?site=nli
なぜ日本の出生率は韓国より高いだろうか
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