日本の「模倣」で追いついた経済モデル
韓国は1970~2022年まで平均6.4%の経済成長を遂げてきたが、韓国銀行(中央銀行)は昨年、2020年代の成長率は平均2.1%、2030年代は0.6%に鈍化し、2040年代にはマイナス0.1%の縮小に転じると警鐘を鳴らした。
従来の成長モデルの柱である安価なエネルギーや労働力にも限界がきている。国営の韓国電力公社は、国内の製造メーカーに多額の補助金付きの産業用料金を提供してきたが、いまや1500億ドルもの巨額債務を抱えている。
OECD加盟国38ヵ国のなかで、韓国よりも労働生産性が低い国は、ギリシャ、チリ、メキシコ、コロンビアだけだ。
ソウル大学校行政大学院の経済学教授であるパク・サンインは、韓国は米国や日本で発明された半導体やリチウムイオン電池などの既存技術を商品化するのは得意だが、新たな基盤技術を開発する能力に欠け、中国などのライバル国が技術革新の差を縮めるにつれて、この弱点が露呈しつつあると指摘する。
「外から見ると、韓国は非常に活気に満ちた国に映るでしょう。ですが、模倣を通じて先進国に追いつくことをベースにした経済構造は、1970年代から根本的に変わっていないのです」とパクは言う。
少子化による人口危機も、将来の経済成長に対する懸念を強めている。韓国保健社会研究院によると、2050年には労働年齢人口が35%近く減少する見込みで、国内総生産(GDP)は2022年比で28%減少する可能性があるという。
「過去の成長モデルに固執すれば、韓国経済は大きな困難に直面するでしょう」と、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政相は4月初め、本紙に語っている。
一部には、世界的なAIブームが韓国の半導体産業、ひいては韓国経済全体を救い、生産性や人口問題に解決策をもたらすと期待する声もある。
だが懐疑論者らは、韓国が出生率の急落、時代遅れのエネルギー部門、低迷する資本市場など、さまざまな課題に取り組んできた実績が乏しいと指摘する。
近い将来、この状況が改善される見込みは薄い。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8edfcf52fc3bd8bad0f76389d0c22e0cfb2ba4db?page=2
英紙「韓国経済の奇跡は終わったか─米国や日本の“模倣”で成長した経済モデルの限界」
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