今月4日、映画『THE FIEST SLAM DUNK』(以下:『スラムダンク』)が韓国でも公開された。文在寅(ムン・ジェイン)政権下で繰り広げられた反日運動も「どこ吹く風」で、韓国では依然として日本のアニメが根強い人気を誇っている。
観客動員数はすでに100万人を突破しており、今月21日からは旧正月の連休に突入する。この勢いだと2年前に韓国で公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の215万人を追い抜く可能性もある。
一方、韓国映画界ではちょっとした異変も起きている。
ソン・ガンホの主演作で興行不振!?
『非常宣言』© 2022 SHOWBOX AND MAGNUM9 ALL RIGHTS RESERVED.
韓国では主演作品の累計観客動員数が1億人を超えると“1億俳優”と呼ばれる。代表的な“1億俳優”といえばソン・ガンホだが、『パラサイト 半地下の家族』から3年――。昨年は是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』でカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞に輝いたが、『パラサイト』以降、自身の主演作に大ヒット作は出ていない。
ハングルができるまでを描いた時代劇映画『王の願い-ハングルの始まり-』は史実にあるハングル創製をめぐって歴史認識問題に発展。監督が釈明する事態となった。観客動員数は96万人にとどまり、ソン・ガンホの主演作としては寂しい結果に終わっている。
続く『ベイビー・ブローカー』も注目度の高さのわりには客足が伸びなかった。韓国人にとって違和感だらけのセリフに、共感しづらいキャラクターとストーリー展開。コロナ禍とはいえ観客動員数は126万人で、1千万人を記録した『パラサイト』のようにはいかなかった。
『王の願い-ハングルの始まり-』、『ベイビー・ブローカー』と結果を残せなかったソン・ガンホだが、続く『非常宣言』(1月6日公開)では思わぬ騒動に巻き込まれた。
『『ハンサン』は日本軍との海上決戦を描いた歴史スペクタクル。豊臣秀吉の朝鮮出兵時、朝鮮半島を守り抜こうとする李舜臣(イ・スンシン)と攻め入る脇坂安治が海上で壮大な戦いを繰り広げる。
歴史に残る戦だが、単なる“日本憎し”で終わらないのは、ピョン・ヨハン演じる脇坂安治が思いのほか魅力的に描かれているからだ。
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『スラムダンク』大ヒットの一方で…韓国映画界に起こっている異常事態
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