アメリカドル・スイスフランに並ぶ納得の理由
実は、円は多くの市場関係者から「安全通貨」と認識されています。その理由を紐解いていきましょう。
外国為替市場で中心的な役割を担うのが、基軸通貨。外国為替や国際金融取引の中心を担う通貨です。ブレトン・ウッズ体制以降、事実上の基軸通貨は一貫してアメリカドル。アメリカドルが基軸通貨である理由は、「各国政府が持つ外貨の残高が最も多い」から。
では、そもそもなぜ基軸通貨が必要なのでしょうか。
それは、「ハブとして機能する通貨があると効率的」だからです。
例えば、日本円からハンガリーフォリントに交換をするとき。まずドル=円のレートでドルに交換し、そのドルを今度はドル=ハンガリーフォリントのレートでハンガリーフォリントに交換するという取引をします。円=ハンガリーフォリントの取引は一般的にはあまり多く行われないため、アメリカドルというハブを経由することで、効率的、かつコストを抑えた取引が可能になるのです。
戦争や主要国の金融政策の大幅変更など、予測が難しい変動が起きたとき、特に買われやすいのがアメリカドル・スイスフラン・日本円です。
アメリカドルは基軸通貨のため、多くの市場関係者からの信頼の厚い通貨です。また、スイスは永世中立国。政治的に安定しており、他国の影響を受けにくいとされています。このように、アメリカドル・スイスフランには政治的・経済的に買われやすい基盤があります。
では、なぜ日本円は国際的に見て「安全通貨」と言えるのでしょうか。
そこには、大きく分けて3つの背景があります。
●低金利である
●デフレ国である
●世界最大の対外純資産がある
https://toyokeizai.net/articles/-/624552?page=5
円安でも「円は安全通貨」世界が認める歴史的背景
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