韓中修交30周年に「チャンケ主義」が話題だ。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が6月9日、SNS(交流サイト)で『チャンケ主義の誕生』を推薦したことがきっかけとなった。文・前大統領の取り上げた中国研究書がベストセラーになる現実は「韓国人にとって中国とは何なのか」を教えている。「チャンケ」とは本来、中国料理(ジャージャー麺)を俗に表現する言葉で、そこから中国・中国人をさげすんで呼ぶ蔑称へと拡大し、使用されている。中国の商人がお金を入れておく手提げの金庫のことを「掌櫃(ジャングイ)」というが、日帝強占期に朝鮮の華商らのことを「チャンケ」と呼んだという説が有力だ。
外国・外国人をさげすむ俗語には、チャンケと共に「チョッパリ」「ホッキョン」「トンナマ」などがある。排除すべき人種差別的ヘイト表現だ。だが、チャンケ主義は20世紀の戦後体制を超え、21世紀の米中覇権競争の勝利を狙う米国がそそのかし、韓国保守層がつくった新冷戦企画の談論だ-というのが上記の書籍の論旨になる。一言で表現すると、チャンケ主義とは全ての事案で中国を悪魔化し、中国に対する嫌悪と敵対感をばらまく「新植民主義的な類似人種主義イデオロギー」だというのだ。
中国を露骨に擁護する『チャンケ主義の誕生』が見るには、韓国の保守派は覇権の維持のため米国の嫌中攻勢に便乗した。これが韓国人の「中国に対する排他的民族主義感情」と結び付き、反中感情がはびこっている、というのが同書の診断。とりわけ、韓国メディアにチャンケ主義がまん延しているとの同書の主張を巡って、文・前大統領は「論争的」と認めつつも「中国をどのように見て、韓国外交が進むべき方向は何なのか」を考える上で役に立つと称賛した。韓国進歩派の親中偏向が赤裸々に表れている。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/08/05/2022080580121_2.html
【寄稿】中国発の「チャンケ主義」を克服すべき
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