市が豊南門広場に設置されたセウォル号焼香所を強制撤去することにして市民団体が反発している。市民団体は「セウォル号の沈没原因が解明されていない状況で、その日を記憶して犠牲者を追慕する空間までなくすことはできない」と主張する反面、市は「8年間セウォル号犠牲者の冥福を祈って犠牲者遺族と悲しみを共にするという意味で無断占拠を容認したが、市民と周辺商店街からは繰り返し撤去の嘆願が提起されていて仕方ない」と対抗する姿だ。
市は今年6月27日、セウォル号焼香所側に自主的に撤去を口頭で要請して3日後に電気を停めた。その後、先月3回にわたって「7月末までに自主的に撤去および原状復旧」を求める戒告状を送るなど行政代執行を予告した。市は焼香所側がこれに従わなければ共有財産および物品管理法と行政代執行法により弁償金と撤去費用などを請求する予定だとした。
セウォル号焼香所は2018年4月に市民団体「セウォル号焼香所守護」などによって設置された後、市民団体活動家などが順番に毎日午前7時から午後8時まで守っている。これに先立ち2014年8月、豊南門広場に全国民主労働組合総連盟(民主労総)などが設置したセウォル号座込み場は2017年12月、自主的に撤去した。
焼香所の強制撤去を巡っては賛反両論が交錯している。この日、世宗(セジョン)からきたというイさん(32)は「セウォル号惨事以降、8年が過ぎたが、子どもたちのいわれのない死が完全に解明されなかったせいで焼香所のために公共空間の一部を使うことくらいは十分に理解することができる」と述べた。
https://s.japanese.joins.com/Jarticle/293982
「セウォル号、記憶を」vs「8年過ぎた」 全州焼香所の撤去めぐり葛藤
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