史上最悪の氷河期の韓日関係にも春は来るのか。尹錫悦次期大統領が派遣した鄭鎮碩国会副議長ら政策協議団が先週、日本を訪問して帰国した。元・現首相と閣僚を網羅する面談リストを見ても、尹錫悦政権にかける日本政府の期待感が分かる。協議団の一人は「面談を申請して拒否されたケースはなかった」と話した。
こうした雰囲気は2008年春の李明博(イ・ミョンバク)政権発足当時と非常に似ている。歴史戦争を辞さなかった前任の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府とは違い、対日政策に前向きな立場を見せた李大統領の執権に日本は歓迎一色だった。就任式には福田康夫現首相が出席した。最近会った日本の外交官は「韓日関係は良くなることだけが残っている」と異口同音だった。そのような期待感に埋もれて過去に対する謙虚な態度が消えれば困るという憂慮から「政権が交代すれば韓日関係が自ずと改善するのか」というコラムを書いたのを思い出す。
実際、李明博政権初期の良い雰囲気は長くは続かなかった。慰安婦問題解決要求に日本が無返答で一貫すると、李大統領は天皇の謝罪を要求する発言と独島(ドクト、日本名・竹島)訪問という行動に出た。シジフォスが苦労しながら一歩ずつ押し上げた岩が崖から転がり落ちるのは一瞬だった。
尹次期大統領は選挙中「韓日関係が良かった時期に戻す」と述べていた。筆者が考えるに、韓日関係が最も良かった時期は2002年ワールドカップ(W杯)共同開催の時だ。1998年の金大中(キム・デジュン)-小渕共同宣言以降、関係改善に向かい、W杯の時期に花が咲いた。ちょうど今年6月にはW杯共同開催20周年を迎える。これを記念するサッカーイベントと同時に韓日首脳会談をきっかけにするのはどうか。韓国地方選挙が終わった後、尹錫悦政権が政治的な負担をそれほど意識することなく前向きな立場を出すこともできる。歴史が残したわだかまりを解いて韓国が日本を、日本が韓国を応援した「同年6月」の感激を記憶する両国民が少なくないのでする提言だ。
https://s.japanese.joins.com/JArticle/290623
【時視各角】韓日W杯共同開催20周年の機会
91
ツイートLINEお気に入り
88
2