韓国が国を挙げて岸田文雄新政権にラブコールを送る。米中対立の激化で日本の輸出管理強化が韓国経済の首を締め始めたから、と韓国観察者の鈴置高史氏は見る。
――韓国政府はなぜ、それほど卑屈になったのでしょうか。
鈴置:2019年7月の韓国に対する「半導体素材の輸出管理強化」――韓国の言う「輸出規制」――が効いてきたからです。先に引用したハンギョレの社説でも、チラリと本音をのぞかせています。
――「日本の輸出規制は失敗した」と韓国側は言っていませんでしたか?
鈴置:ええ、文在寅大統領は「日本の敗北、韓国の勝利」を叫んできました。日本の韓国専門家のなかにはそれを受け売りする人も登場しました。でも、大統領発言はまったくのウソだったのです。
フッ化水素の対日依存度が落ちる――日本からの輸入が減るのは当然です。日本政府が2019年7月1日に対韓輸出管理の強化に乗り出したのは、韓国企業が日本から輸入したフッ化水素を第三国に再輸出、つまりは「横流し」していたからです。
韓国の国会でも同年7月12日、保守系議員が「横流し事件」を追及しています(「日本に追い詰められた韓国 米国に泣きつくも『中国と手を切れ』と一喝」参照)。
日本政府の輸出管理強化に驚いた韓国政府が、遅ればせながら民間の行政指導に乗り出した結果、対日輸入が減ったのです。
――「日本の輸出規制が失敗」とは大ウソなのですね。
鈴置:「韓国の国産化が失敗した」のが本当です。もし、本当に国産化に成功していたなら、全経連が「輸出規制をやめてくれ」と岸田新首相に泣きつく必要はありません。
文在寅大統領だって7月2日の演説で「政府は日本の輸出規制に対しても外交的解決のため努力しています」と語っています。国産化に成功したのなら、日本の規制など放っておけばいいはずです。
全文はソースで
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/10180559/?all=1&;page=1
「日本の輸出規制が失敗」は大ウソ 「韓国の国産化が失敗した」が本当
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