京畿道教育庁が、2014年の貨客船「セウォル号」沈没事故をめぐる陰謀論などが含まれている「未来の教育と4・16」という教科書を教育長認定教科書に先月、承認した。セウォル号沈没に関する教科書が発行されたのは今回が初めてだ。来年から京畿道一帯の中学・高校に配布され、実際の授業時間に使われる見通しだ。この教科書は、京畿道地域の現職教師やセウォル号活動家が書き、セウォル号惨事被害者家族協議会が監修を務めた。セウォル号故意沈没説など、セウォル号事故に関する確認されていない陰謀論が含まれている上、当時の政権に対する一方的な非難もある。
本紙が13日、「未来の教育と4・16」を入手して分析した結果、これまで左派団体などが取りざたしてきたセウォル号関連の主張やデマを一方的に書き写した部分がかなりあった。その代表例がセウォル号沈没の原因をめぐる陰謀論だ。中学生用のセウォル号教科書には「セウォル号の沈没原因はまだ明らかになっていない…これ(無理な過積載など)は沈没の決定的な原因にはなり得ないという反論と、それを裏付ける証拠があちこちで示された」と書いた。小学生用教科書には「セウォル号惨事に関連する疑惑をさらに調べ、その内容がさらに調査・解明されるべきか考えてみよう」と書かれている。セウォル号事故では2014年から外部衝撃説、故意沈没説、国家情報院介入説まで、さまざまな疑惑が取りざたされてきたが、検察・警察合同捜査本部の捜査から、検察特別捜査団、特別検事捜査まで9回の調査により、取りざたされた疑惑の大部分に根拠のないことが分かっている。セウォル号沈没の原因は無理な船体構造変更や貨物の過積載などが複合的に作用したためというのが科学的な結論だ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/09/16/2021091680090.html
京畿道教育庁の認定教科書に「セウォル号沈没原因疑惑」陰謀論
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