ドイツメディアのドイチェ・ヴェレは12日、韓国について「あいまいな戦略を継続するのは難しい」とする記事を掲載した。
記事はまず、韓国国防部が「より威力が大きく、射程距離の長い精密なミサイル」の開発を発表するとともに、新型ミサイルは朝鮮半島の平和を維持するためにのみ使用されると表明したことを紹介。その後、射程500キロの弾道ミサイル「玄武2B」をベースにつくられた潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を水中発射する実験が行われたことを挙げた。
そして、このことは「米国が今年5月、戦略的パートナーである韓国に中長距離ミサイルの保有を初めて認めた韓国の外交政策の典型的な表れ」であると指摘。韓国は中期的にインド太平洋地域の防衛により密接に関与することになるとする一方、「長距離ミサイルの開発をめぐっては中国を怒らせることにつながるため、韓国は慎重な姿勢を示している」と伝えた。
その上で、韓国は文在寅政権になってから、米国と中国との間で「あいまいな戦略」を取ってきたと指摘。記事は「価値観では西側だが、いかなる反中同盟にも加わらない」という原則を「本質的に矛盾している」と批判したほか、「こうした立場は米国の同盟国の間でますます不評を買っている」とした。
記事によると、コンラート・アデナウアー財団の韓国代表は「人々は今のところ韓国がインド太平洋地域の平和と安定、繁栄の拠点であると認識している。ただ同時に、全体の中で最も弱い部分であるとも指摘されている」と語った。
また、韓国が中国を怒らせたくない理由は、北朝鮮問題が最優先課題であるからだとも指摘。「北朝鮮への制裁や交渉の進展は、中国政府の出方に大きく左右される」とした。これについてはドイツ国内の専門家からも「米国は対中関係を最重要課題に据えているが、韓国は北朝鮮政策を考慮した独自の外交政策を展開している」との見方が出ているという。
記事は、韓国が歴史上、常に「クジラの間のエビ」のような存在であったと説明。以前は中国と日本の間で、そして現在は中国と米国の間でと、常に大国間でバランスを取ることに注力せざるを得ないとする一方、「こうした戦略は事態の展開と共に維持することが困難になっている」とも指摘した。
https://www.recordchina.co.jp/b882290-s25-c100-d0052.html
韓国の「あいまい戦略」が同盟国の不評買う、継続ますます難しく―独メディア
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