先月、韓国から事業撤退したうどんチェーン「丸亀製麺」の店舗を使って無関係のうどん店が看板だけ変えて“コピー営業”していた問題で、店側が、7日までに店名をさらに変更したことがわかりました。
■丸亀製麺跡地で居抜きコピー営業していた「自家製麺 丸」
今のオーナーだと名乗る若い男性が出てきて、奇妙な釈明を始めました。
「この店は、丸亀製麺とはまったく違うものだ。私が日本に旅行したとき見てやったもので、同じだと言われて、私も今、相当に被害を受けている」(現オーナー)
■別の店舗跡も「自家製麺 丸」に
店頭には、こんな貼り紙で案内が出ていました。
「『自家製麺 丸』として新たに出発をしました。」「ノウハウそのままに、変わらない味とより良いサービスでお客様に応えます」
正式に事業を受け継いだかのように誤解させるに十分な内容です。
■再びの看板変更 メニュー流用などは是正
9月7日、再度、状況を確認に行くと、2店舗ともにまた名前が変わっていました。明洞店だった場所は、「商内(あきない)製麺」に、弘大(ホンデ)店だった場所は、「ホンデ製麺所」という名前に変更されていたのです。
■日本企業の海外撤退 浮かび上がる課題も
ただ、しばらく店内の様子や店員の動きを見ていて、あることに気づきました。製麺機や、麺をゆでる機材などは、使い古してあり、おそらく丸亀製麺当時のまま。店員の動きにも、まったく無駄がなく、丸亀製麺当時のスタッフが少なからず、そのまま働いているのではないかと考えられます。
店から出てきた客が、口々に「味が変わっていない」と言っていた理由は、製法なども“忠実にコピー”されていることによる可能性があります。手際よくゆでられ、提供されていくうどん。それを見ながら、戦場で敵の武器などを獲得する「鹵獲(ろかく)」という言葉を思い浮かべずにはいられませんでした。
飲食業、製造業、小売業など問わず蓄積された“ノウハウ”は、日本企業が海外で闘う上で大きな武器になるはずです。今回の一連の取材を通じて、海外での事業展開から撤退するとき、こうしたノウハウをいかに守るかも日本企業に求められる重要な戦略だと改めて感じます。
https://www.news24.jp/articles/2021/09/07/10936204.html
韓国丸亀製麺コピー店、また衣替え 課題も
66
ツイートLINEお気に入り
62
3