女性の私が日本で男女不平等を感じることの一つは、結婚すれば夫の姓になる「夫婦同姓」制度だ。私が夫婦別姓が一般的な韓国に住んでいるため、強くそう感じるのかもしれない。日本の法律では夫婦のどちらか一方の姓を選択することになっているが、96%は夫の姓にしている。私も夫の姓に変えた。変えたくないのは夫も同じはずで、夫に私の姓に変えてほしいとは言えなかった。
◆日本最高裁「夫婦同姓は合憲」
ところが姓が変われば運転免許証、パスポート、クレジットカードなど、すべての証明書と書類、カードなどの名義変更をしなければならず、心理的に拒否感を感じるだけでなく、実際に姓を変える過程で多くの時間も奪われる。そのわずらわしさを結婚初期に経験し、夫のせいではないものの夫を憎く感じたことを思い出す。
私を含めて日本の女性記者はほとんどが結婚後も元々の姓で活動する。読者は姓が変われば別の記者だと思うからだ。「成川」は結婚前の私の姓だが、日本でも韓国でも記事を書く時はいつも「成川彩」を使ってきた。
ところが最近、韓国のある研究機関の依頼で原稿を送ったところ、原稿料の支払い前に、銀行口座の名義が筆者の名前と異なるので婚姻関係証明書を提出してほしいという連絡があった。原稿料支払いのために婚姻関係証明書を提出してほしいというのは、結婚8年目にして初めてのことで少し驚いた。
日本では夫婦別姓を選択できないという事実を知る韓国人は多くないようだ。日本についてよく知る教授や記者も「選択可能になったのでは」と驚く。かなり以前から夫婦別姓を選択できるようにしようという議論があったからだろう。
私が大学生だった2000年代初期にも「選択的夫婦別姓制度」の導入についてかなり以前から議論されてきたことを聞いた。それで私が結婚する頃には制度が変わるだろうと楽観していたが、20年が経過した今でも夫婦別姓制度は実現していない。
https://s.japanese.joins.com/Jarticle/281901
【コラム】96%が夫の姓を選択する夫婦同姓、日本の多様性欠如を立証
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