韓国には、日本や台湾、マレーシア、またタイのような自動車文化はない。生産量はグローバルTOP5だが、自動車文化や関連する法律はアジアで最下位に近いと考えている。
筆者は海外の自動車関連業界の人々と一緒に仕事しているが、
その多くが韓国の自動車文化に関心を示すが、韓国の自動車文化を紹介するのは容易ではない。韓国の自動車文化に特有の歴史や自動車に対する考え方、社会構造などを短時間で説明することは不可能に近い。
かつて現代自動車が日本に進出して失敗したが、自動車に対する日本と韓国の見方は全くといっていいほど異なっている。一部の自動車メーカーが寡占状態にある韓国の自動車関連作業は、中国の水準にも及ばない。
韓国の自動車文化は、体格が大きい5歳児に例えるとわかりやすいかもしれない。
韓国の自動車メーカーは何よりもまず利益を追求するため、まともな自動車文化を育てることを疎かにしてきたといって過言ではない。生産量はグローバルTOP5だが、日本のような自動車にかける情熱や技術力競争、合理的な法律などが、韓国には存在しないのだ。
韓国のメディアや専門家は、韓国に自動車や交通文化がないのは「歴史が短く“圧縮成長”した」からだと評する。だが、韓国の自動車の歴史はすでに50年を超えており、登録台数も2500万台を超えている。歴史や圧縮成長は言い訳にはならない。
韓国で自動車文化が定着しないもう一つの要因に、韓国人の消費特性がある。韓国人は自分に必要かどうかより他人にどう見られるかを重視するため、消費者の関心が高いのは新しいモデルばかりだ。それゆえに、国内の自動車メーカーや輸入代理店が自動車文化やヘリテージに関して何か活動することはほとんどない。クラシックカーの基準も不明確で、悲しいことにクラシックカーについて何も理解していない。
本来、文化は前の世代を見て学び形成されるが、韓国では自動車に関する歴史を巡ることができない。これは韓国で不足している部分で、自動車だけではなく、文化を重要視しない韓国の現状をいつも残念に思っている。
学びや楽しみ、また感じる環境そのものが異なっている韓国では、 自動車はもちろん、一朝一夕に文化を創り出すことは容易ではない。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66399
“自動車生産大国”なのに韓国で自動車文化が育たないのはなぜか
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