政府は、コロナワクチン接種用の注射器に不良が発生したため、全国の保健所、療養病院などに配布された注射器70万本を回収したことが16日、分かった。
医療機器を製造するA社が供給したこの注射器は、政府がK防疫の快挙としてPRした「最小残余型(LDS)」注射器の一種だ。 この会社は、当初120万個余りを政府に納品し、そのうち50万個余りが既に接種に使われたという。
本紙の取材を総合すると、この注射器が問題になった理由は、医療陣が注射器にワクチンを入れる過程で注射器内に繊維のような異物を発見したためだ。 一部は注射器の目盛りが消えていたり、不正確だったという。
「異物注射器」の申告は、国内でコロナワクチンの接種が始まった翌日の2月27日に慶尚北道地域で初めて受け付けられた。 その後、ソウルや京畿道、釜山、慶尚南道など、全国各地で20件あまりの通報が相次いだ。
今年1月に中小ベンチャー企業部は、「全羅北道群山にあるプンリム・ファーマテックが政府と三星電子の支援によって、ワクチン用のLDS注射器を月1000万本以上生産できるシステムを構築した」と発表した。 パク・ヨンソン長官(当時)は「中小企業の技術力、大企業のノウハウ、政府のサポートが加わった、官民協力の代表的な成功モデル」と述べた。 更に、2月18日には文在寅大統領がこの会社を訪問し、「注射器の効率を高度化して、ワクチンを20%節約できるようになった」、「診断キットに続き、K防疫の優秀性を改めて示すことになった」と語った。 また先月30日には洪南基経済副首相が訪問し「韓国版ニューディールの精神を様々な面でよく生かした大切な成功事例」と述べた。
しかし、いざ政府は、プンリム・ファーマテックではなく、A社と新亜洋行からLDS注射器の納品を受けた。 輸出を主にするプンリム・ファーマテックの注射器は、1個当たり800~1000ウォン(約77~97円)水準である反面、A社と新亜洋行の製品は1社当たり88~98ウォン(約8~9円)程度だ。 防疫当局関係者は「プンリム・ファーマテックの製品は高く、国内接種には使えなかった」と述べた。
https://news.v.daum.net/v/20210417030358071
「K注射器」異物、70万個回収
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