史上最も薄いiPhone「iPhone Air(アイフォーンエア)」を発表した米アップル社が、韓国の広告のみ、薄さを示す親指と人差し指の写真を使っていないことが分かり、その背景に注目が集まっている。これまで韓国で、親指と人差し指で何かをつまむようなハンドサインは「男性嫌悪を表すサインではないか」と論議を呼んだことから、無用な論争を招かぬよう広告から指の写真を削除したとみられる。
アップルはボディの薄さを強調するために、公式サイトに親指と人差し指で製品を挟んでいる広告写真を掲載。この広告は米国、中国、日本、フランスなど全世界のアップル社の公式サイトに掲載されているが、韓国の公式サイトの広告からはこの写真が削除されている。
韓国だけこうした措置が取られたことを巡り、ネット上では「男性嫌悪論争を避けるためではないか」との憶測が流れた。物をつまんだり指したりする際に親指と人差し指を縮めて作るハンドサインは、ジェンダー関連の論争に頻繁に登場する表現だ。
韓国の20-30代の男性は、過激なフェミニズム勢が男性の性器のサイズをからかう際にこのハンドサインが使われるとして、男性嫌悪表現だと考えている。これまでコンビニ大手GS25やルノー・コリアなどの企業や政府機関が、広告や広報物にこのハンドサインを使用し、男性から激しく抗議されたことがあった。
ただし、これは日常でよく使われる指の動作でもあるため、厳しく検閲しすぎだとの反応も出ている。例えば2023年にネクセンのオンラインゲーム「メイプルストーリー」で男性嫌悪のハンドサインが使われているとして大きな論議を呼んだときには、無関係の人物がサイバー攻撃に遭った。当時、メイプルストーリーの広告に登場するキャラクターがこのハンドサインを見せていたことを巡り、ネットでは「製作者がフェミニズムの象徴をこっそり忍ばせたのではないか」と問題視する声が上がった。反発が高まると、当時ネクセンからの外注で広告を制作した下請け業者が謝罪文を発表する事態となった。
このとき、一部の男性ネットユーザーが、この下請け業者に所属する女性イラストレーターが問題のハンドサインを描いたと決めつけ、個人情報を公開してネット上で女性を侮辱した。その後、この広報物のコンテを描いたのは女性ではなく40代の男性であることが分かった。
最新iPhone全世界発表、韓国公式サイトだけ確認できない親指と人差し指が話題に
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