慰安婦被害者を記憶する「記憶の日」(8月14日)を翌日に控えた8月13日、ソウル市鍾路区にある旧日本大使館前で「水曜集会」が開かれ、日本政府に対し、植民地支配と戦争犯罪を認めて公式に謝罪し、法的賠償をするよう求める声が響き渡った。
同日正午から開かれた正義記憶連帯(正義連)主催の第1713回定例水曜集会と、世界10カ国・166団体が共催する「記憶の日」世界連帯集会には、約600人(警察非公式推定)が集まり、少女像から約100メートル離れた2車線道路を埋め尽くした。参加者らは「公式謝罪・法的賠償」と書かれたハチマキを頭に巻いて集会に臨んだ。
正義連のイ・ナヨン理事長は「1991年8月14日、キム・ハクスンさんが日本軍性奴隷制の被害を初めて公開証言した」「植民地主義と家父長制の下で沈黙を強いられていた被害者にとって、その証言は大きな希望となった」と強調した。
イ・ナヨン氏は「日本政府の歴史否定と歪曲は日に日に悪化している。世界中の少女像に対し、組織的な設置妨害や撤去圧力を加えており、被害者が長年の闘争で勝ち取った勝訴判決についても『国際法違反』と主張して賠償責任を回避している」と指摘した。
正義連はこの日、▽日本政府による戦争犯罪の認定と公式謝罪、法的賠償▽日本政府の歴史歪曲の中止と再発防止への努力▽2015年の日韓慰安婦合意の完全破棄と被害者の名誉回復▽歴史否定勢力による歴史歪曲の中止――の4項目を主張した。
一方、少女像近くでは、右翼団体「慰安婦法廃止国民行動」などが水曜集会に反対する集会を開催し、「慰安婦被害者はいない」などと主張した。参加者らは「歴史歪曲の象徴・少女像を撤去せよ」「少女像は慰安婦詐欺劇の宣伝道具だ」などと書かれたプラカードを掲げた。少女像前の警察フェンスには「醜悪な少女像を撤去せよ」との横断幕も貼られた。
右翼団体の集会と約10メートル離れた場所では、進歩系のユーチューバーが「売国奴は少女像から立ち去れ」とスピーカーで叫び、右翼側の集会進行に一時混乱が生じた。
/AFPBB News
ソウル・少女像前でぶつかる記憶と否定…「水曜集会」と右翼団体が対峙
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