天安門事件36年、抗議集会で価値観共有 対中制裁解除率先した日本「モンスター作った」
「民主中国陣線」日本支部の王戴氏
中国人元学生の組織「民主中国陣線」日本支部の王戴氏は、抗議集会で「数多くの中国人が今、日本にいる。問題を起こす人もいる。やはり価値観がわれわれと違う。日本は歓迎しないだろう」と指摘。
「志を同じくする民族が手をつないで共産党政権と一緒に戦おう」と述べ、中国に人権や自由などを根付かせる必要性を強調した。
モンゴル民族の自決権確立を目指す国際組織「世界南モンゴル会議」のショブチョード・テムチルト代表も亡命先のドイツから来日し、「中国大陸が民主化すれば周縁で生活しているチベット人、モンゴル人、ウイグル人たちも自決権を得るチャンスが生まれる」と語った。
中国の外交孤立を脱却させた日本
当時、事件を正当化し続け、外交的孤立に苦しむ中国の国際社会復帰を手助けしたのが日本だった。
西側諸国は一斉に対中経済制裁を発動する中、日本はいち早く凍結解除に踏み切った。海部俊樹首相(当時)は「中国の発展が世界の平和に役立つ」と各国を説得したとされ、海部氏は91年8月に西側の首脳として事件後初めて訪中。中国側が働きかけ、92年10月には天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)が中国を訪問された。
3日夜に東京都内で開かれた天安門事件の抗議集会
集会後の記者会見で、王戴氏は当時について「中国の政治に民主化を期待し、経済は発展した。ただ、政治改革はまったく行われず、中国共産党の一党独裁は強固になってしまった。中国共産党に対して厳しい政策を実施しないとますます世界の脅威になる」と訴えた。
在日中国人の若者「六四精神引き継ぐ」
日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長も「制裁をいち早く解除して日本はモンスターを作ってしまった」と述べ、対中外交について「仲良くするのは結構だ。ただ、価値観の違いをはっきり突き付けてほしい。中国には『ウイグルジェノサイド』のような人道的犯罪行為をやめさせるべき。黙認は加担だ」と訴える。
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天安門事件36年、抗議集会で価値観共有 対中制裁解除率先した日本「モンスター作った」
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