【ソウル=小林恵理香】韓国の与党「国民の力」は3日、6月3日投開票の大統領選の公認候補に金文洙(キム・ムンス)前雇用労働相を選出した。金氏は選出後の演説で「(最大野党「共に民主党」前代表の)李在明(イ・ジェミョン)勢力を防ぐためなら、どんな勢力とも連帯する」と述べ、保守系候補の一本化に向けた交渉に前向きな考えを示した。
保守陣営では、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相が2日に大統領選出馬を表明している。保守票の分散を避けるため、今後、金氏と韓前首相の一本化が焦点となる。金氏は「国民と党員が納得できる手続きと方式で(一本化を)推進する」と語り、候補の一本化に向けて手続きや方法が議論になるとの考えを示唆した。
国民の力は3日、ソウル近郊の京畿道高陽市で党大会を開いた。決選投票は党員投票と世論調査の結果を50%ずつ反映した。金氏は全体の56.53%の票を得た。金氏は罷免された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領と近く、一部保守系からの支持は厚いが、中道層への支持拡大が課題となる。
韓国メディアは、国民の力の決選投票に残った金氏と韓東勲(ハン・ドンフン)前代表の2人への投票には、尹氏の弾劾に対する立場の違いが影響していると指摘。韓氏は党代表という立場で弾劾に賛成をしたことで党内から批判を受けた経緯があるため、党内での支持固めに苦戦したとみられる。
世論調査会社の韓国ギャラップの4月第4週の調査では、大統領候補としての支持率は金氏が6%、韓氏が8%だったのに対し、李在明氏が38%と圧倒的な差をつけてトップを独走する。(以下略)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM029CZ0S5A500C2000000/
韓国大統領選、与党候補に金文洙氏 保守系一本化へ「連帯する」
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