米国が中国向けの広帯域メモリー(HBM)と先端半導体装備輸出の道を完全にふさいだ。韓国企業が中国に旧型HBMと半導体装備を売ることができなくなり韓国半導体産業が大きく萎縮する危機だ。米中の先端技術覇権競争の範囲がますます拡大する中で、韓国が「技政学」的戦略競争で日本や台湾に比べ遅れているという指摘が出る。
米商務省産業安全保障局(BIS)は2日、輸出統制対象品目にHBM製品を正式に追加した。商務省は「現在生産されているすべてのHBMが制裁対象になる」とし、中国へのHBM供給路を完全に遮断した。米国企業が作ったHBMだけでなく、第三国が作ったHBMも米国の技術が使われていれば輸出統制対象で、輸出するには米国政府の許可を受けなければならない。商務省は中国企業140社を輸出制限企業として明示した。
韓国半導体業界は「ついに来るものが来た」という雰囲気だ。米国がエヌビディアのAIアクセラレータに対し対中輸出を遮断してHBMも制裁対象に含まれるだろうという見通しが多かった。しかし最新HBMに限定せずすべてのHBMの対中輸出を禁止した上に、韓国企業の主要売り上げ源であるDRAMなど一般メモリー半導体では中国企業の低価格競争を米国が傍観し韓国企業の衝撃は大きい。
サムスン電子だけでも上半期の中国売り上げが32兆3452億ウォンで昨年上半期の17兆8080億ウォンから2倍水準となり、大部分が半導体輸出から出た。
HBM生産量の相当部分を米エヌビディアに供給するSKハイニックスもやはり上半期に中国だけで8兆6061億ウォンの売り上げを得て前年同期比2倍以上増えた。制裁を控えた中国が韓国製メモリーチップ買い占めに出たためだ。
今回の米国の輸出制限措置で韓国半導体産業は二重苦に陥ることになった。韓国企業の対中輸出が閉ざされた状態で、中国メモリー企業の低価格攻勢の旧型メモリー製品と競争しなければならない。
半導体先端装備もHBMとともに対中制裁が適用されるが、日本とオランダを含む33カ国の装備企業は対中輸出に向け米政府の許可を受けなくても良い。これらの国は自主的に対中輸出統制措置をしているという理由だ。
https://japanese.joins.com/JArticle/326994?servcode=300§code=300
韓国半導体の対中輸出は「針の穴」だが…政府の戦略、韓日の明暗分けた(1)
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