水平線の下も監視できるレーダー、沖縄・与那国島で研究開発へ…

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    • 1名無し2024/06/12(Wed) 19:23:09ID:YzMDE3Mjg(1/1)NG報告

       防衛装備庁が、既存の自衛隊レーダーでは見えない水平線の下を監視する「OTHレーダー」の導入に向けて研究開発を本格化させる。今年度中にも日本最西端の沖縄・与那国島で実用化を想定した試作装置の製作に着手し、2029年度以降の装備化を目指す。日本周辺で中国の軍事行動が活発化する中で、警戒監視態勢の強化につなげたい考えだ。

       同庁によると、自衛隊が通常使うレーダーのマイクロ波は直進性が強く、地球の丸さの影響で、水平線の先を移動する艦艇や低空飛行する航空機を探知できない。見通せる距離はレーダーが設置されている場所によって変わるが、高さ50メートルの場合、水平線は30キロ程度とされる。

       これに対し、OTHレーダーで使う短波は直進性に加え、地球の丸みに沿って伝わる特徴もある。監視できる範囲は水平線のはるか数百キロ先まで広がる。仮に実用化され与那国島に配備されれば、約150キロ離れた尖閣諸島周辺を航行する艦艇を地上から見張ることができる。運用コストが低く、広範囲を常時監視できるメリットがある。

       14年度から青森・下北半島の試験場などで研究を続け、昨年度までに約130億円を投入し、数百キロ先でも海上の艦艇や、高度数百メートルを飛行するマッハ1(音速)程度の航空機を探知できるまでに精度を高めた。

       今年度からは、同庁の次世代装備研究所が与那国島で、情報通信研究機構(東京)から引き継いだレーダー施設を改修し、新たな研究装置の設計を始める。

       今後の課題は、長さ約500メートル、幅約60メートルと見込まれる試作研究装置の小型化と探知精度のさらなる向上だ。同庁は今後4年かけて研究開発を進める。

       自衛隊は日本周辺の海空域を見張るため、航空機や人工衛星を活用しているが、全てのエリアを常に監視できるわけではない。同庁は、様々な装備を組み合わせて警戒監視態勢を強化する必要があるとし、その一つとしてOTHレーダーに着目した。同様のレーダーは中国も設置しているとの情報がある。

       今回は、短波が海面に沿って伝わる特徴を利用し、陸地から数百キロの範囲で活動する中国艦などを探知する狙いがある。

      https://l.smartnews.com/yJgRP

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