9日、韓国軍が代表的な北朝鮮向け心理戦である拡声器放送を再開したのは、これまで民間団体が北朝鮮向けビラを散布していたのに対して、北朝鮮が「汚物風船」などで報復したことから、南北ともに軍事的手段を動員する対決を甘受する方向に転じたことを意味する。この日、午後だけ一時的に拡声器放送を実施したのは、「北朝鮮が挑発するのであれば、いつでも本格的な拡声器放送をしうる」と警告しながらも、当面の衝突は避けようとする措置とみられる。しかし、北朝鮮はこの日深夜に再び韓国向け汚物風船と推定される物体を飛ばしたと合同参謀本部が明らかにした。対話チャンネルが完全に断絶された状況で、南北ともに強硬一辺倒の姿勢であるため、軍事的に衝突する危険性が高まったと指摘される。
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/50267.html
50年以上にわたる拡声器めぐる対立…9年前には全面戦争直前まで
北朝鮮は、拡声器放送を「体制への脅威」とみなし、拡声器に向かって砲撃するほど敏感に反応してきた。2015年8月に非武装地帯の木箱地雷事件に対抗して韓国軍が拡声器放送を再開すると、北朝鮮は京畿道漣川郡(ヨンチョングン)の第28師団の最前線に配置された拡声器を狙って、高射銃1発と直射火器3発を発射した。これに対し、韓国軍が砲弾発射推定地点に向かって155ミリりゅう弾砲28発で対応射撃を実施すると、北朝鮮は準戦時状態を宣言し、南北は全面戦争の一歩手前まで行った。この時、先に対話を提案したのは北朝鮮だった。3日間の交渉で、北朝鮮は木箱地雷で韓国軍の兵士が負傷したことに遺憾の意を表明してまで、「拡声器放送の中止」を要求した。北朝鮮が体制内部の動揺を引き起こす可能性のある拡声器放送を非常に懸念していることを示す例とされる。
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1144059.html
北朝鮮向けビラ→韓国向け汚物→北朝鮮向け拡声器…「高まる軍事衝突の危険性」
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