世界最大のファウンドリー(半導体委託生産)企業である台湾TSMCが積極的に規模を拡大している。TSMCは今年先端パッケージング工場を台湾西部の嘉義に建設するなど台湾に工場10カ所を追加で建設する計画を明らかにした。
聯合報と自由時報など台湾メディアが7日に伝えたところによると、国家発展委員会(NDC)の龔明鑫主任委員(閣僚級)は前日の立法院(国会)経済委員会業務報告でこうした内容を明らかにした。
龔氏は業務報告で、先端パッケージング工場の嘉義科学団地建設に対し肯定的に認め「TSMCが人工知能(AI)半導体需要増加に足並みをそろえ北部・中部・南部地域などに建設する2ナノメートル工場、先端パッケージング工場など10カ所に達する」と明らかにした。
龔氏は先月24日にTSMC熊本第1工場開所式と関連し一部で台湾の「シリコンシールド」(半導体の盾)が弱まるとの懸念が提起されるのと関連し「外部に移すのではなく内外で同時に工場を拡張するもの」と説明した。
2ナノ部門ではTSMCが概ね優勢なものと専門家らは評価している。
一方、TSMCは先月24日に日本で熊本第1工場開所式を開いた。日本はTSMC第1工場設備投資額の半分近い最大4760億円の補助金を提供することにした。熊本県菊陽町に建設されたTSMC第1工場では12~28ナノ工程製品を1カ月に約5万5000枚(300ミリメートルウエハー基準)生産する予定だ。TSMCは年内に熊本県に第2工場建設も始める予定という。
また、米アリゾナでも2つの工場を建設し積極的に規模を育てている。
TSMCの株価はニューヨーク証券市場で143ドルを記録し、昨年10月末の84ドルと比較して約70%上昇した。
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「今年台湾に工場10カ所作る」…恐ろしい勢いで規模拡大するTSMC
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