- 日立造船の供託金670万円が韓国の元徴用工側に渡る 日本企業を巡る訴訟で初 原告側「事実上の賠償」 
 【ソウル=木下大資】韓国の元徴用工訴訟で、日立造船への勝訴が確定した原告側が20日、同社が裁判所に預けていた供託金6000万ウォン(約670万円)を受領したと明らかにした。一連の訴訟で日本企業の資金が原告に渡るのは初めて。
 原告代理人によると、ソウル中央地裁が20日付で供託金の出金を認めた。担保取り消し決定書の日立造船への送達は不要だと裁判所が判断し、予想より早く受領したという。
 韓国政府は昨年、傘下の財団が日本企業の賠償を肩代わりする解決策を発表した。ただ、日立造船は2019年に二審で敗訴後、韓国内資産に対する強制執行を防ぐ目的で裁判所に6000万ウォンを供託していたため、原告がこの資金の差し押さえを優先した。代理人は「日本企業によって事実上の賠償がなされる点に意味がある」と説明した。
 ◆日立造船は「追加のコメントはない」
 日本政府は、韓国政府が示した解決策の枠組みには影響しない例外的なケースとみている。日立造船は昨年12月に韓国最高裁が判決を確定させた際「1965年の日韓請求権協定に反するもので、極めて遺憾」と表明したが、20日の取材に「追加のコメントはない」とした。
日立造船の供託金670万円が韓国の元徴用工側に渡る
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