【韓半島平和ウォッチ】４つの戦争が同時勃発時、米国には韓国を助ける余力ない（２）

◇北核には独自対応力も構築するべき
一日も早く現事態を安定させて北朝鮮挑発を抑制する対策を用意しなければならない。特に北朝鮮の原子力推進潜水艦に対する対応能力を迅速に確保しなければならない。核燃料の確保と濃縮に制約がない北朝鮮は近く原子力推進潜水艦を確保する公算が大きい。さまざまな制約が多い我々は先が長い。キャンプデービッド精神を生かして大乗的な解決策を見出さなければならない。制限的な核攻撃にも備えなければならない。北朝鮮は２０２２年核先制攻撃宣言とあわせて今年核兵器高度化を憲法に明示してその可能性を一層高めた。韓米同盟の能力で抑制するものの、独自の対応力を構築しなければならない。最近の国際情勢は全て米国の力に依存できない冷酷な現実を見せている。

討論会の中で台湾は汎国民的抗戦意志を結集する動機付与方案がないという言葉に驚いた。国民の９８％が本土と同じ漢族だ。若者世代はなぜ同じ民族同士戦わなければならないのかと反問するという。では果たして韓国の若者世代はどうだろうか。我々は長く北朝鮮が主敵という概念さえ使用できなかった。強圧的な教育方法では若者を説得することは難しい。私たちの緊迫した安保状況を正しく理解して真の愛国心を高める新たな教育方法が切実だ。

台湾海軍作戦司令部を訪問して対備態勢を視察した。中国の侵攻に対抗して戦って勝つという意志とは違い、実質的な対応能力はないように見えた。米海軍との共同作戦は必要だが、関連した訓練実績はもちろん計画さえないという。経済的繁栄にもかかわらず自ら戦って勝つ能力のない国の暗澹たる現実を目の当たりにして自主国防態勢の重要性を改めて痛感した。

自ら守る意志と力がなければ、たとえ同盟でもそれほど助けにならない。

崔潤喜（チェ・ユンヒ）／元合同参謀議長・韓国海洋連盟総裁・中源大学碩座教授