中国に向かっていた台風6号(カーヌン)が韓国側に進路を変えた31日、気象庁は非常事態になった。進路を東北側に変えたのも予想外だったが、以降の進路も五里霧中だったためだ。気象庁関係者は1日、「その日、気象庁国家台風センターが混乱に陥った」と吐露した。
前日(30日)、気象庁の最新スーパーコンピュータ5号機が計算した数値予報モデルは、台風6日が3日ごろ、中国上海付近に上陸すると予告した。世界各国の数値予報モデルと同じ結論だった。
急に予想進路が変更され、韓半島(朝鮮半島)上陸の可能性を排除できなくなった状況で、気象庁関係者をさらに困難にしたのは、気象庁が参考にする主要国の数値モデル10個の台風終着地シナリオがそれぞれ異なる結論を下したことだった。気象庁関係者は「台風6号が中国に上陸するというシナリオから日本九州南部の海上を通るというシナリオまで予測範囲が前例になく広かった」と話した。予報官は予測モデルを再評価する過程を経て、予報内容を決めなければならない。
気象庁を困惑させた理由は様々だった。中国に多くの被害を残した台風5号(トクスリ)が中国上空で低気圧に弱まり、韓半島周辺の気圧計状況が複雑になり、大気上層から分離した低気圧渦が台風6号の進路を妨害する風を作った。気象庁関係者は「数値予報モデルが出す結果がこのように散らかっている場合は珍しくない。一日が過ぎて少しずつ結果を絞っているが、依然としてどのようなシナリオにさらに重きを置くべきか判断できる水準ではない」と話した。気象庁は1日の随時ブリーフィングで「台風6号が3日、中国東シナ海上付近に留まり進路を変え、5日ごろゆっくり北東に進むと予測する」と発表した。
気象庁関係者は「大気状況を正確に予測するためにはスーパーコンピュータの性能より数値予報モデル方程式と100年間に積もった気象データがさらに重要だ。しかし、最近の猛暑・暴雨・干ばつからも分かるように、過去100年間現れなかった極限の数値はスーパーコンピュータも予測できない」と話した。
https://japanese.joins.com/JArticle/307311?sectcode=400&servcode=400
韓国に進路変更した台風6号…「スーパーコンピュータ10基の予測は全部異なった」
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