自走砲は険しい戦場を走ることが多いため、前照灯が破損することが多かった。問題解決のためにハンファエアロスペースの研究陣は前照灯に衝撃緩衝部品(ダンパー)を適用した。これで激しい走行でも前照灯の破損は画期的に減った。
K9の「心臓」のパワーパック(エンジンと変速機)も過去には整備のために車体から取り出すのに数時間かかったが、最近は10分ほどで取り出せるよう改善した。職員の建議に合わせて車体の設計を一部補完したからだ。
進化を繰り返しながら海外市場でK9の人気も高まっている。昨年ハンファエアロスペース側と大規模な輸出契約を結んだポーランドが出した条件は「韓国で使用するものと同じものを生産してほしい」だった。実際、国ごとに地形と気候が違うため、同じ装備でもオプションが少しずつ異なる。
次の目標は無人化だ。自動車のように防衛産業分野も無人化の流れが目立つ。ハンファエアロスペースのチェ・ドンビン昌原3事業場長(常務)は「次世代防衛産業技術の無人化武器体系に集中し、グローバル最大規模の米国市場に進出する」と強調した。
準備も進めている。同社の多目的無人車両「アリオンスメット(Arion-SMET)」は昨年10月、米国防省の海外比較性能試験(FCT)対象装備に選ばれた。FCTは米軍が同盟国の国防装備と技術を試験・評価し、自国の主力武器体系に導入するプログラムだ。国内開発の軍用無人車両のうちFCT対象装備に選ばれたのはアリオンスメットが初めてだ。
ハンファエアロスペースは米オシュコシュディフェンスとコンソーシアムを構成し、米軍の次世代有人無人戦闘車両(OMFV)選定事業にも参加している。OMFVは米軍のブラッドレー装甲車の入れ替え事業で、規模が450億ドル(約6兆3750円)にのぼる。チェ・ドンビン常務は「全世界の自走砲市場でK9のシェアを高めると同時に、無人戦闘装備市場でも自走砲市場に劣らない成果を出せるようにしたい」と述べた。
実際、こうした製品の性能向上とウクライナ戦争の余波で韓国企業の防衛産業関連市場も拡大している。2013年に10兆4651億ウォンだった関連の売上高は昨年16兆3195億ウォンに増加した。
https://japanese.joins.com/JArticle/305700?servcode=200§code=220
ポーランド・インドを魅了した韓国K9自走砲…「次の目標は無人化」
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