ハロウィーンイベントで10万人を超える人が集まるという予想があったが十分な事前の備えがなされなかった。警察の道路規制や地下鉄の駅通過など大規模群衆に備えた措置が取られなかった。
事故当日、現場から市民があわてて警察に112で緊迫した状況を通報したが、人づてに伝わる報告ラインはまともに作動しなかった。事故が起きた現場でも警察と消防、救急医療チームは役割調整と疎通がスムーズでなく足並みがうまくそろわなかった。その渦中に市民は状況の深刻性がわからないまま梨泰院に押し寄せ続けた。
人を通じた災害の判断、伝播、報告、措置の災害対応シナリオはセウォル号事故の時だけでなく今回の梨泰院事故の状況でも間違いなく限界を見せた。人は席を外すことも、寝ることも、慌てて適時に判断できないこともあるため、こうした時はどのようにすべきだろうか。デジタルにヒントがある
いまは成熟したデジタル技術が社会・経済の作動構造と働き方を変えるデジタル革新時代だ。ロシアのウクライナ侵略戦争にはイーロン・マスクのスターリンク衛星、ウーバーアプリのようなGISアルタプログラム、MSアジュールクラウドなどデジタル技術が総動員され戦争の様相を変えている
中国・杭州ではアリババクラウドのシティブレーンが市内各所に設置された防犯カメラ5万台余りのデータを分析し、人工知能で都市全体の車両の流れ、公共交通と公共安全を管理している。これを通じて車両通行時間を平均15%減らし、救急車到着時間も14分から7分に短縮した
韓国は世界的に有名なIT大国だ。国民の95%以上がスマートフォンを持っており、世界最高の通信速度を誇る。セウォル号事故を契機に韓国政府は1兆5000億ウォンを投じて警察・消防・医療など災害関連機関が緊急災害状況での混乱を防ぎ円滑に疎通できるように災害安全通信網を備えた
全国津々浦々に防犯カメラが設置されており、竜山区にも防犯カメラ1800台余りが設置されている。移動通信3社は基地局収集データを通じリアルタイムで地域別の人口混雑度分析サービスを提供中だ。だがデジタル革新のさまざまな環境が立派に備わっているが残念なことに今回の梨泰院事故の渦中でまともに作動できなかった。
https://japanese.joins.com/JArticle/298246?servcode=100§code=120
IT大国の面目を失った「デジタル災害対応システム」=韓国
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