記事によると、キム氏は現在の半導体競争の環境について「現役で働いていた30~40年前よりさらに劣悪だ」と評価した上で、「米国や中国、台湾は半導体生態系に政府が集中的に投資しているが、韓国政府は出遅れている」と指摘した。
さらに「人手不足や規制問題を解決できなければ、韓国の半導体産業は数年以内に衰退する」「半導体1位の座を手放すことは、未来の成長エンジンを全て失うことと同じだ」と警告し、「半導体産業に対する政府の姿勢から変える必要がある」「企業が自由に動けるよう政府と学会が積極的に支援するべきだ」などと主張した。
サムスン電子は1974年に韓国半導体を50万ドル(約6800万円)で買収し半導体事業をスタートさせた。キム氏は「最初のころは『米国や日本に比べて技術力が10年以上遅れている』と評価され、『半導体部門に異動なら辞職する』と宣言する職員もいるほど状況は劣悪だった」「日本に技術の提携や導入を提案しても『韓国はまだそのレベルにない』と断られ、恥をかいたこともある」などと当時を振り返りつつ、「そんな時代にも故イ・ビョンチョル元会長は『いつかチャンスが来る。必ず1位になる』として技術・人材への投資を続けた」と説明。持続的な投資を続けた末に、運良く1980年代に低金利・低原油価格・ウォン安の「三低景気」を迎え、サムスン半導体の地位は一気に上昇したという。
キム氏は「しっかり準備をしておかなければチャンスをつかめないというのは、1970~1980年代も現在も同じ」とし、「10年後、20年後を見据え、着実に準備しなければならない」と強調したという。
https://www.recordchina.co.jp/b896466-s39-c20-d0191.html
「このままだと韓国の半導体は数年以内に死ぬ」元サムスン半導体研究所所長が警告する理由
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