社会的距離確保がまた2週間延長された。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月12日に首都圏に第4段階措置を施行し「太く短く」と言及してからすでに3回目の延長だ。
2週間後にはまたどんな理由を取ってつけるだろうか。もう距離確保延長は「希望拷問」を超え「絶望拷問」の段階に入り込んでいる。
しかし政府は全国民の70%以上が1回目のワクチン接種を終える9月末~10月初めに検討できるという立場だけ出した。
その場しのぎの処方でその瞬間だけ免れようとする政府の態度に対する指摘は絶えず出ている。
防疫最前線で戦う保健所職員から「政府は悪徳雇用主と変わらない。K防疫は公務員を入れ替えた結果だ」という不満が出ている。昨年は468人の保健所公務員が辞職した。
ワクチンの状況も暗鬱だ。文大統領の成果だと自慢したモデルナのワクチン確保に支障が生じると、韓国政府は米モデルナ本社に抗議代表団まで送った。しかしこの過程で韓国政府がモデルナと結んだ契約に時期別の納入量が明示されていないという「ずさんな契約」の疑惑だけふくらんだ。
ワクチンひとつでも貴重というのにアストラゼネカ製ワクチンの接種年齢を50歳以上に制限したために相当量が廃棄された。
直前まで30~40代が打っていたワクチンを突然制限した理由がアストラ製ワクチン不足のせいではないのかとの疑問が提起された。ところがアストラ製ワクチン廃棄が続出すると当局は接種可能年齢を突然30歳に下げた。わずか1カ月の間に30~40代のリスクが大きくなったり小さくなったりするのか。随時変化する原則に貴重なワクチンだけ捨てた格好だ。
終わりが見えない混同の中でまた2週間待たなければならない。韓国政府は国民がいつまで苦痛に耐えなくてはならないのか科学的分析を基に答を与えなければならない。「太く短く」のように荒唐無稽な楽観ではない、だれもがうなずけるほどの推論が切実だ。このため政府だけでなく民間専門家の力も集めなければならない。アストラ製ワクチンがあればだれがファイザーやモデルナを打つのかと話した青瓦台の奇牡丹(キ・モラン)防疫企画官らだけを信じて待つには国民の苦痛と憤怒はあまりに大きい。
https://japanese.joins.com/JArticle/282133?sectcode=110&servcode=100
社説】「希望拷問」強要以外には防疫対策ないのか=韓国
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