韓国SLBMが破壊するのは何か【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】
https://www.reuters.com/article/idJP00093300_20210121_00220210121
昨年8月に韓国軍当局が公表した「2021~2025国防中期計画」の中では、4,000トン級原子力潜水艦3隻の建造計画が明らかにされている。SLBMを搭載した原子力潜水艦は、戦略原潜(SSBN)に分類される。SSBNを保有する米ロ中英仏及びインドの6か国は、SSBNを核抑止戦略として位置付けているが、韓国のSSBNの戦略的役割は何であり、何を狙っているのであろうか。
海中から弾道ミサイルを発射できる体制をとることにより、北朝鮮に対し戦術的柔軟性が増すとの主張がある。確かに原子力潜水艦の高速かつ長大な航続距離、さらには長期間潜没航行できる能力は無視できない。しかしながら、韓国最大脅威である北朝鮮に対する兵器としては疑問がある。韓国SLBMの元とされている弾道ミサイル「玄武-2B」の射程は最大で500kmであり、しかも移動式装輪車に搭載されている。相手の先制攻撃から逃れること目的として、発射位置を自由に変えることができる。北朝鮮の偵察能力を考慮すると、これを完全に無力化するためには、核攻撃により韓国全体を焦土化しなければ不可能であろう。「玄武-2B」を、わざわざ海中から発射する軍事的合理性は低い。
翻って、韓国のSLBM搭載原子力潜水艦については、核抑止力にもならず、戦術的にも保有する軍事的合理性は低い。しかも高額な調達費は他の国防関連予算を圧迫することは確実であり、相対的に対北抑止力が低下する。加えて、米韓同盟を危機に陥らせる可能性も高い。
韓国SLBMが破壊するのは、韓国自身の国防や経済という韓国国家そのものと言えそうだ。
왜 일본인들이 한국의 SLBM에 두려워하는가?
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