信用状(letter of credit)とは、貿易決済を円滑化するための手段として、銀行が発行する支払い確約書です。
最近「日本が韓国の信用状取引を停止すれば大打撃だ!」とのネット上の書き込みを見ることが多いですが、何故、そのような話が出て来るのか、
日本による信用状の停止の意味や効果について説明をしたいと思います。
(ご存知だと思いますが...)
①L/C決済のポイントは、開設銀行(発行銀行)の信用力
実際にL/C決済を希望する場合、ポイントは、『開設銀行の信用力(輸入国側)』です。L/Cは輸出者と輸入者との間に、銀行を挟むことで決済リスクを下げる仕組みです。しかし、そもそも、間に入る銀行の信用力が低ければ、リスクが下がる所が、むしろ上がります。この部分が「日本が韓国との取引で信用状を停止すればいい」と言われている所以でもあります。
L/C決済は、輸入者→開設銀行(輸入国側)→通知銀行(輸出者側)→輸出者→通知銀行→開設銀行→輸入者の流れの中で、貿易書類が売買されて、お金が輸出者、品物が輸入者に確実に届く仕組みです。この中で特に重要になるのが輸入国側の銀行(開設銀行)の信用力です。開設銀行の信用力が低ければ、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性があり、信用状その物の信頼性が失われます。
②欧米や日本のmegabank
(みずほ、三菱UFJ銀行)などが保証する確認信用状
韓国の銀行だけが保証するL/C(信用状)では、信頼されない可能性が高いです。この問題に対処する仕組みが「確認信用状」です。先ほどの信用状に「確認」が付くことからもわかる通り、誰かが何かを確認するものです。この場合の「誰か」とは、日本の金融機関(メガバンク)、「確認」とは、韓国の開設銀行が債務不履行に陥ったときに、その債務を肩代わりする連帯保証を指します。
③日本のメガバンクは、韓国の信用状に「お墨付き」を与えるのか?
韓国に対する確認信用を打ち切れPart1
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