法務部検事懲戒委員会が16日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の停職2カ月の処分を決定したことを受け、歴代の検察総長9人が共同で声明を発表し、「懲戒議決は法治主義に対する大きな汚点になる」と批判した。検察総長に対する懲戒も初めてだが、歴代検察総長9人が共同声明を出すのも前例がないことだ。
共同声明に加わったのは、在任期間順に金ガク泳(キム・ガクヨン)、宋光洙(ソン・グァンス)、金鍾彬(キム・ジョンビン)、鄭相明(チョン・サンミョン)、林采珍(イム・チェジン)、金畯圭(キム・ジュンギュ)、金鎮太(キム・ジンテ)、金秀南(キム・スナム)、文武一(ムン・ムイル)の各氏。声明は「今回の懲戒は国民が苦労して積み重ねた民主主義と法治主義に対する脅威の始まりになるという懸念があまりに大きく、中断されるべきだ」と指摘した。金大中(キム・デジュン)政権末から現政権初期までの期間に検察総長を務めた11人のうち、韓相大(ハン・サンデ)、蔡東旭(チェ・ドンウク)の両氏を除く9人がいずれも尹錫悦検察総長に対する懲戒の中断を求めた格好だ。金ガク泳氏は金大中政権で最後の検察総長、文武一氏は文在寅(ムン・ジェイン)政権で最初の検察総長だ。法曹関係者は「文武一前検察総長が意見を集約し、声明の原稿を作成したと聞いている。これは少なからぬ意味を持つ」と語った。
検察内部からも「独裁政権式の追放懲戒」だという激しい反応が聞かれる。代表的な政権寄り検事とされる李盛潤(イ・ソンユン)検事長が率いるソウル中央地検の司法研修院35期の副部長検事全員は同日、「懲戒議決に懸念と遺憾を表明する」という批判声明を出した。尹総長の懲戒決定後、検察内部から集団による声明が出たのは初めてだ。彼らは「大統領も強調した『手続き的公正さ』は形骸化した。こうした懲戒は検察の政治的中立性、独立性、法治主義を深刻に傷つけるもので、是正されるべきだ」と主張した。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/17/2020121780026_2.html
韓国歴代検察総長9人が異例の声明「民主主義に対する脅威の始まり」
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