どちらかというと文系人間だが、素粒子論とか量子力学とかに興味がある。
それで、その手の解説書を何冊かよんだが、標記のような疑問が浮かんだので、皆さんはどう思う?
専門家じゃないんだから、好き勝手にアイデアを披露しても良いと思う。
トンデモな結果になる可能性は大だけど、面白い議論ができるんじゃないかな。
レスに対して、詳しい奴が解説してくれれば勉強にもなる(かも知れない)しさ。>>45
もし、議論がすすんで、時空の拡張にまで話がでれば、不確定性原理の話まですすむと考えています。その時点ではコペンハーゲン解釈について論じることになるだろうと考えているのです。
アイデアをぶつけ合って、うまく行くと、一つの方向性が得られるんじゃないかと。
だから、「量子化された空間は星形をしている」という意見があってもいいし、「それはないだろう、何故なら…」という意見があってもいい。>> 44
不確定性原理ものちにエミーネーターの結論使って、数学的にすっげぇ強固な再証明されてね?
だいたい不確定性原理を完全否定した場合、トランジスタ動かないし、パソもスマホもオシャカよ。
ネーターの原理は保存則の前提があって、保存則のいくつかが破たんすれば、不確定性原理も破たんするかもだけど。
時空を量子化することで、影響するものかどうかは、知らないけどさ。こんなことを思いついた一つに、電磁波が見えるとしたら、どんな風に見えるのだろう、というのがあります。
電磁波は別に空間が揺れているわけでもないし、媒質があるわけでもない。
「場の量子論」で光量子化されても、イメージとしては出てこない訳です。で、空間の量子があるものとして、それを2次元の平面に見立てた(想像した)ら、平面が波立ったような気がしたのです。「ああ、これが電磁波か」と思ったら、なんとなく電磁波をイメージできたと思ったのでした。プランク長の範囲にプランク質量をつぎ込むと、ブラックホールになるそうです。
そのブラックホールのシュバルツシルト限界は、プランク長になり、プランク時間で崩壊するそうです。「時間を量子化」したものはプランク時間(時間が存在できる最小単位)と規定されてますね。
つかブレーンワールドモデルとか自分素人だからよくわかんねぇ、なんで重力子だけ特別なのかとか
この話題は科学的と言うよりSFやオカルト的方向でしか伸びなさそうですなぁ、、、ブランク長を高速でかかる時間がプランク時間という理解でいい?
>>50
僕が超弦理論の研究をしている研究室に見学しに行ったとき、日本人で超玄理論の研究で食っている人間は10人もいないと言われた。そして超弦理論の研究という土台に立つためには、山登りで10 合目まで登らないといけないと言われた。じゃあまず、1合目に上がるには何をしないといけないか?
それは少なくとも、マスターとドクターの5年間、毎日朝から晩まで引き込もって数学の勉強しないといけない、それに加えて努力では何ともならない才能が必要と言われた。つまりそのぐらいシビアで凡人とはかけ離れた世界なんだよ、その研究は。
まあ、だからその研究で本当に食っている人間の言葉以外意味を成すとは思えないし、ここで議論するのは不可能だと。
ちなみに超玄理論でうい次元とはスピノールという数学のこと指すから。>>52
重力子が特別扱いされるのは、
①他の力と比べて特別に弱い。
②標準理論では取り扱いが難しい。
からです。
超弦理論では、他の力や物質粒子は「開いたひも」ですが、重力子は「閉じたひも(輪ゴムみたいな形)」です。
超弦理論ではDブレーンという空間のような概念があって、開いたひもは、ひもの端がDブレーンに接地していなければならない、とされています。
しかし、閉じたひもは、端がないので、Dブレーンの中を出たり、入ったりできます。
なので、超弦理論の学者やDブレーンを取り入れた理論物理学者は、重力子が、バルクに逃げられる分重力が他の力より弱いと考えています。
Dブレーンとかいうと、SF的で、しかも理論物理から出てきた言葉なので、えらく難しそうに思えますが、バルクという外宇宙を想定してD次元の空間が漂っている位の認識で、OKです。こういう想定から、物理学者は「何が言えるか」を研究しているのです。難しく考える必要はありません。用は慣れです。
>>53
プランク長とプランク時間の関係は、
光(高速)がプランク時間でたどり着く距離がプランク長です。>>54
別にプロの学者と張り合わなくても、そもそも太刀打ちできないでしょ。
超弦理論は数学の塊のようなものだから、これと1から張り合おうというのはそもそも無理な話です。
ここでは、彼らの出した成果をアイテムにして、「知的遊び」を楽しもう、というつもりでスレを立てたので、トンデモな結果になっても一向に構わないと思います。あまりに方向がズレても、「そのこと」に、知識がある人が居れば軌道修正を掛けてくれると思いますし、疑問を立てれば、「そのこと」に話題が集まって、認識が深まる「かも知れ」ません。ちんこ
「東京の明日の天気は晴れ」どうですか時空に天気の要素を追加し量子化した
>>59
こういう茶化し好き。
ちなみに、「東京の明日の天気は晴れ」は「量子条件」っていうみたいです。
もっとも、これで波動関数を解けと言われても、私は波動関数の計算は無理です。算数程度の計算知識しかないので。>>61
半分インチキ、というか数学の定義的的にいいかげんな説明をする。
スピノールとはベクトルの内部自由度のことをさす、単なる数学。物理に関する適応例は、電子のスピンで導入するのがオーソドックスだが、ここでは無理矢理シュレディンガーの猫で考えてみる。
まず、量子力学とは状態を考える理論で、状態はベクトルで表される。いま猫の生死を観測できる装置があり、それで状態を決めるとしよう。観測装置とは、数学的には量子力学の演算子のことだ。この装置で測れるのは猫の生死のみ、つまり猫の状態は生と死しかない。よって猫の状態は|生>、|死>という二つの(ケット)ベクトルで表される。( この演算子=行列 の固有ベクトルは|生>、|死>のふたつで、これは一次独立で基底ベクトルとなっている )。
猫の状態を観測しなければ、猫の状態は |猫>=α|生>+β|死> と基底ベクトルの重ね合わせで表される。
しかし猫の状態が生死以外に、箱のなかで、観測者の中央に対して、右にいる状態と左にいる状態という二つの状態があったとする。すると|生>で表される状態の中に、|右>と|左>という状態が内部自由度として内在している、|死>の状態にも同じことが言える。
このように、スピノールとはベクトルの中に内在する、内部自由度のことをさす。もう一度いうが63のスピノールの定義は正確では無いので注意。定義にはもっと小難しい数学が必要になる。
昔、新井素子という作家がいてタイトルは忘れた(「絶句」かと思うが自信なし)けど、すべてが新井素子化するって話があった。
俺、新井素子化を「アライモトコ」化と読まずに「アライソシ」化と読んだ。当時、新井素子なんて作家、知らなかったんだ。
「なんかスゴい!どんなハードSFだ?」って思った。本屋で手に取ったら、あずまひでおがカバー絵描いており「ん???」とか思った。ぶあつかった。けど、買った。読んだ。今で言うところのライトノベルだった。俺は馬鹿だと泣いた。素子はモトコでソシではなかった、半導体ではなかった。科学、関係なかった!
ところで量子(りょうこ)ちゃんって名前の女の子、知り合いにいる人は、挙手しろ!>>65
新井素子さんのお母さんは確か、光子さん。彼女は星新一に見いだされて、中学生でデビューした作家さんですね。あれから40年かあ(遠い目)>>63
ペンローズは数学者ですから、なおさら、理論を簡単に説明して、と言われても困惑したことでしょう。説明ありがとうございます。
ついでと言ってはおこがましいですが、ご承知ならば、スピンネットワーク、ツイスターも解説お願いできますか?- 68名無し2016/10/11(Tue) 18:12:06(1/1)
このレスは削除されています
ペンローズ・タイル?
>>25
さすがに翻訳でやるには難しいからでは?
スレタイ文章が理解可能なレベルに訳されてたら
翻訳性能に驚くよ>>71
時空を量子化したら
はじめは、単純な疑問でした。
電磁波は光量子である。電子などの物質粒子は波としての性質を持っている。位置と運動量、エネルギーと時間は相互に不確定な関係がある。
電子をはじめとする素粒子は自転しているが、その回転は量子化されており、物質粒子は半整数、力を伝達する粒子は整数である。
真空はエネルギーを持っており、そのエネルギーを使って光子や電子が仮想粒子として対生成・対消滅をしている…。
素粒子論の解説書を読むと、必ず「量子化」という言葉が出てきます。そして、先程述べたような結果を紹介されて、読者は不思議の念に捉われ、感心するのですが、素粒子のような極微の世界では、我々が住む宇宙のように、ニュートン力学やアインシュタインの相対性理論が支配する重力が中心の世界ではなくて、量子力学という常識では結果が予測できない原理に支配されているためです。
そこで、波や物質、エネルギーや属性まで量子化されるのならば、時空も量子化されているのではないか、と思ったのでした。
もし、時空を量子化したら、それはどのように見えるだろうか、と想像してみました。
時空を量子化するには、どうしたらよいのだろうか、シュレジンジャーの波動方程式など、とても計算できないし、できるのは、解説書で得た知識をもとに想像することだけです。
まず、アイテムを手に入れなければなりません。手がかりは「プランクの定数」。プランクが「光量子仮説」で見出したエネルギーに関する数値です。素粒子論では、さまざまな場面でプランクの定数が出てきます。作用量(エネルギー)の定数としての「プランクの定数」の他に、速度の定数として「光速」、質量の単位としてエレクトロン・ボルト(eV)、これらはプランク単位系と言って、これらを使うことによって、エネルギーから質量や長さ、時間まで相互に変換ができます。時空を量子化するのですから、これらの単位系を使って量子化を行わなければなりません。
私たちの住む3次元の空間を細かく分割してみましょう。どこまでも、どこまでも…、分割して分割し尽したものが量子化された空間であるはずです。どこまで分割できるでしょうか。>>72
手がかりは「プランク質量」です。素粒子論では、重力は弱すぎて、素粒子の反応において重力の存在を無視します。無視しても全く影響が無いからですが、とても大質量の素粒子が存在すると重力の影響が無視できなくなります。その大質量が「プランク質量」なのです。
プランク質量を持った素粒子が存在すると、その素粒子は「ブラックホール」になります。プランク質量を持った素粒子のコンプトン波長(物質粒子を波として算出される波長)を「プランク長」といいます。一方、このブラックホールの「シュバルツシルト限界」の長さは「プランク長」と一致します。
つまり、「プランク長」とは、「これ以上小さくなれない」長さであると想像されます。
次に、量子力学では、「真空のエネルギー」というものが存在するとされています。素粒子論では、何もない空間から「真空のエネルギー」を借りて電子や光子のような「素粒子」を生成したり消滅させたりします。これらは「仮想粒子」と呼ばれ、素粒子論の「標準理論」では力の伝達原理として必要不可欠なものとなっています。
仮想粒子が生成される時、いわば空間からエネルギーを借金するのですが、借金ですから返さなければなりません。つまり、返済期間がある訳です。その返済期間は借りたエネルギーが大きいほど短くなります。
そこで、先程のプランク質量をエネルギーに換算します。換算されたエネルギーを「プランクエネルギー」と言います。プランクエネルギーを真空のエネルギーから借りて、返さなければならない時間を「プランク時間」と言います。
このことを総合すると以下のように言えると思います。
空間から「真空のエネルギー」を「プランクエネルギー」ほど借りて「仮想粒子」を作ると、それは「ブラックホール」になる。
このブラックホールは、「プランク長」ほどの長さを持った粒子で、「プランク時間」後には空間にエネルギーを返して消滅してしまう。
この時気が付くのは、相対性理論の要請によって、このブラックホールの時間は「止まっている」ということです。生成からプランク時間という時間の長さ後に消滅するのですが、この粒子にとって、その間の時間は「止まっている」のです。これは「プランク時間」より短い時間というものは存在しない、ということを示唆します。>>73
これで、もっとも短い長さと時間を手に入れました。「プランク長」と「プランク時間」です。このアイテムを使って、時空を「量子化」してみましょう。
量子化された時空とは、「直径がプランク長の3次元の空間」で「プランク時間」を単位として時を刻んでいる。
この「量子化された時空」をここでは「素領域」と名付けることにします。
「素領域」という言葉は、私が何かの素粒子論向けの解説書を読んでいて出てきた単語です。(確か、南部洋一郎博士の「クォーク」第1版だったような気がするのですが、現在第1班を所持していないので確認ができません。第2版には記述がないようです。)
それによると、「中間子論」でノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士が、晩年に「素領域論」を研究していたとのことです。湯川博士の紹介コラムで読んだだけなので、その詳細については全く解らないのですが、私はこの「素領域」という単語に強く惹かれました。量子化された時空を呼ぶのに最適な言葉だと思いますので、ここでは「素領域」という単語を使用させて戴きます。
つまり、「素領域」とは、
「プランク長の直径を持った」「プランク時間」を単位とした時空である。>>74
参考にプランク単位系での定数の数値を示しておきます。注意点は、不確定性原理のために曖昧さを含んでいること、とても小さな数値かとても大きな数値ですので、表すのに指数を使った数値だということです。
プランク長 1.616×10-37cm
プランク時間 10-43秒
プランク質量 2.176×10-5g
プランクエネルギー 1.220×1019GeV
光の速度 299,792,458m/s
万有引力定数 6.674×10-11m3/Kg s2
光の速度だけ指数ではなく整数で表記されていますが、これは歴史的に光の速度は何度も精密に測られてきたためです。
GeVは109電子ボルトで、電子に109ボルトの電圧をかけた時の運動エネルギーです。プランク単位系では質量を電子ボルトで表します。エネルギーなのに質量の単位となっているのは、アインシュタインの特殊相対性理論(E=mc2)により換算ができるためです。
ちなみに、プランク長とプランク時間と光の速度の関係は、光がプランク時間に進む距離がプランク長です。昔、学校の近くのメシ屋に「プランク定食」と言うメニューがあった。
残り物のオカズを適当に盛るだけで、2人で注文しても内容が違う。
店のオヤジに聞いたら「不確定性定食」じゃ名前が長すぎるからとの事。
盛りはプランク質量ではなかったので、よく食べた・・>>77
ㄷㅊ>>76
あなたがブラックホールにならなくてよかった。>>74
ワード文書からはりつけたため、注釈が必要ですね。ワードでは指数表記が可能なのですが、テキストでは不可能なに続きませんでした。)
プランク長 1.616×10-37cm
(10-37cm=10のマイナス37乗センチメートル)
プランク時間 10-43秒
(10-43秒=10のマイナス43乗秒)
プランク質量 2.176×10-5g
(10-5g=10のマイナス5乗グラム)
プランクエネルギー 1.220×1019GeV
(1019Gev=10の19乗Gev)
光の速度 299,792,458m/s
万有引力定数 6.674×10-11m3/Kg s2
(10-11m3/Kg s2=10のマイナス11乗メートルの3乗/Kg sの2条)>>71
素領域は丸い
空間を細分化したのだから、素領域は立方体でしょうか。でも量子化したのだから、素領域はどこから計っても「プランク長」でなければならないと思いませんか。立方体だと対角線の長さはプランク長ではありませんよね。
物理の基本対称性に「等方等質性」というものがあります。何かを物差しで測るとして、縦で測っても、横で測っても長さは変わりませんよね。
素領域は空間を量子化したものです。プランク長は基本単位なので、例えば「1.2プランク長」などという長さは存在しません。プランク長は必ず整数でなければなりません。ですから、測る角度によって長さが変わるなどということは在りえないのです。
つまり、素領域は。「どこを測ってもプランク長」でなければならないのです。何処から測っても同じ長さになる形とは、「真球」です。
なので、素領域は真球でなければなりません。>>82
ところで、空間から素領域を取り出して眺めてみたわけですが、これをもう一度空間に戻すとどうなるでしょうか。何故か空間に「隙間」があります。立方体だと思っていたものが、実は真球だった訳ですから、まあ、当たり前ですね。でも、この「隙間」はどう考えればいいのでしょう。
空間なのですから、隙間なく詰まってなければなりません。でも、何か空間でないものが混じっているというのは如何にも奇妙です。
ここで、「超弦理論」のある概念を援用してみましょう。それはDブレーンです。
DブレーンのDとはディメンジョン(次元)のことで、超弦理論では、「バルク」という多次元の空間があって、その中をメンブレーン(膜)が漂っている状態を想定します。Dは何次元でもよいのですが、ここでは素領域について考えているので、「私たちの住んでいる3次元空間」をDブレーンと考えて、これがバルクの中を漂っているとします。ちなみに、3次元のDブレーンは3ブレーンです。
こう考えると、「私たちの住む3次元の空間」は3次元の「素領域」が詰まっているが所々に「バルク」も存在している、ということになります。でも、バルクは「多次元」ですから、「3次元空間」に「多次元の空間」が混じっていることになります。しかも、始末が悪いことに、このバルクは素領域と同じ数だけ存在していそうです。「隙間」ですから素領域よりはサイズが小さいはずですが、それでも、3次元空間の半分近くが多次元空間という意味不明な状況になってしまいました。これは何とかしたいものです。>>83
この「隙間」をどう考えればよいでしょうか。
一つの方法は、「バルク」の次元を0次元とすることです。こうすると「隙間」は3次元ですが「バルク」は0次元(点)ですので、バルクである「隙間」は0次元(点)ということになって、隙間は消滅します。ただし、素領域はあくまで真球ですので、素領域と素領域の間はユークリッド空間ではなくなります。いわば「私たちの住む3次元空間」は素領域と特異点の塊になってしまいます。しかも「私たちの住む3次元空間」は0次元のバルクの中を漂っていることになります。もう何が何だかわかりませんね。
もう一つの方法は、この「隙間」に素領域を無理やり詰め込むことです。
もとより無理筋の話ですが、そこを承知で突っ込んでみます。隙間の大きさは素領域の詰め込み方(配列)によって違いますが、もっとも隙間が大きい配列は素領域が縦横生前と並んでいる真上(真下)に同じように並んでいる状態です。
この時、素領域と隙間の大きさを比べてみましょう。この配列の時、素領域がすっぽり入る立方体の体積から素領域の体積を引いた体積が隙間の体積となります。ざっと荒くですが計算してみましょう。
球の体積の公式は 4/3πr3です。rは半径ですから立方体の一辺は2rになります。計算しやすいようにr=1としましょう。ついでにπも3とします。荒い計算ですから、球の体積が実際は計算値より少し大きいことを押さえておけば充分です。>>85
まず、素領域の体積から計算します。
4/3πr^3=4/3×3×1×1×1=4 です。
次に立方体の体積を計算します。
(2r)3=(2×1)3=2×2×2=8 です。
立方体の体積から素領域の体積を引いた体積が隙間の体積です。
8-4=4 です。
つまり、素領域と隙間の体積は同じです。もっとも、実際にはπは3ではなく、3.141529…ですから、素領域の体積は隙間より少しだけ大きいことになります。でも、少し無理すれば隙間に素領域を詰め込めそうな気がしませんか。
どちらを選んでも、無理があると感じますが、どちらかを選べというのなら、私は素領域を詰め込む方を選びます。素領域を記述するときに「最初に設定した」とか「後から無理やり挿入した」とかいちいち記述するのは面倒です。混乱の元にもなりそうですから、最初に設定した素領域を「素領域」、後から無理やり挿入した素領域を「仮想素領域」と呼ぶことにします。>>86
で、詰め込んでみた結果を改めて眺めてみますと、素領域と素領域の間は点で接触しています。一方無理やり挿入した素領域は最初に設定した素領域との間にめりこんだ部分があります。この部分はどちらの素領域なのか判然としません。
素領域だけを取り出して眺めたときと、仮想素領域だけを取り出したときの両者を比べてみると、そっくりな事に気づきます。つまり、この両者には本質的な違いがありません。まるで、自分のコピーを見ているかのようです。しかも、両者を3次元空間に組み込んだときだけ、両者の間に交差する空間が存在するのです。これは、素領域と素領域の間では、エネルギーや情報のやりとりは出来ないが、素領域と仮想素領域の間ではエネルギーと情報のやりとりが出来ることを意味します。素領域間・仮想素領域間は点(0次元)でしか接触していないため行き来ができないのです。しかし、素領域・仮想素領域間には交差する領域があるため、エネルギーや情報の行き来が可能です。
私が「仮想素領域」を持ち込んだ理由はここにあります。周囲の接触が0次元では素領域の持つエネルギーの移動ができないからです。そうなると、素領域の持つエネルギーは自己完結してしまい、空間に生じた素粒子の運動が不可能になってしまいます。つまり、仮想素領域はエネルギーや情報の通路の役割を果たしているのです。
面白いことに、エネルギーは、素領域→仮想素領域→素領域という経路で移動することになるため、それなりの時間がかかりますが、情報の方は、素領域と仮想素領域の交差領域はそれぞれ自身であるので、「お隣さん」の情報はノンタイムで伝わります。従って、素領域から隣の素領域までの情報もノンタイムで伝わることになります。それぞれの素領域は共通の仮想素領域を持っているからです。
素領域は、実際に隣の素領域にエネルギーが伝わる前に、そのエネルギーが来ることを「知っている」のです。ということは、ある素領域の情報は素領域・仮想素領域の別なく「すべての素領域がその情報を知っている」かもしれません。
もう一つこの「私たちの住む3次元空間」(3ブレーン)を眺めて気付くことは、この素領域と仮想素領域は「整然」と「軸」が連なっていることです。>>87
「軸」というのは、素領域と素領域は点で接触している訳ですが、その接点と接点を結ぶ線のことです。軸が実際に存在している訳ではありませんが、「軸」を想定して眺めてみると、この軸はX方向、Y方向、Z方向のそれぞれに真直ぐに「直交」していることが解ります。
もし、「何らかの理由」で、この軸が傾いたらどうでしょうか。
軸が真直ぐであるということは、「エネルギーの通路が真直ぐ」であるということです。軸が傾くというのは「エネルギーの通路が曲がる」ということに他なりません。エネルギーが曲がるということは、「重力が発生している」ように見えます。
重力とは「軸」が傾くこと、という発想ができるのです。>>88
まとめ
素領域は直径が「プランク長」の真球の形をしている。
「私たちの住む3次元空間」は素領域が隙間なく詰まったDブレーンのような存在である。
素領域は、仮想素領域と呼ぶべき素領域と「少し」重なり合って存在し、配列をなしている。
素領域と仮想素領域が重なっていることによって、エネルギーが素領域の間を行き来する通路になる。
素領域と仮想素領域の交差部分は、お互いの素領域の一部であるため、お互いの素領域の情報を知っている。
素領域と素領域を結ぶ軸を考えると、この軸は3次元方向に「直交」して真直ぐと伸びている。
この軸が傾くと、エネルギーの通路が曲がることになり、このことは「重力」の存在を示唆している。>>71
真空のエネルギーとは
空間は「真空のエネルギー」を持っています。
真空のエネルギーは、素領域のサイズになると「プランクエネルギー」ほどの量になり、これを質量に換算すると「プランク質量」になります。プランク質量を持った素領域とは「ブラックホール粒子」に他なりません。
しかし、素領域がすべてブラックホール粒子になるとしたら、それはDブレーンそのものが「巨大ブラックホール」であるということになってしまいます。「私たちの住む3次元空間はブラックホールである」と言っているようなものです。これが「変しい」ことは指摘するまでもありません。
問題は、エネルギーは質量に「換算」できるということです。換算できるということは、「成ることができる」ということで「成らなければならない」ということではありません。エネルギーの在り方が、質量しかないわけではないことは、エネルギーが運動量にも使われることではっきりしています。つまり、エネルギーは「質量」以外にも「在り方」が存在するのではないでしょうか。
「真空のエネルギーとは空間そのものである」というのはどうでしょう。つまり真空のエネルギーが素領域の空間を形成していると考えるのです。質量が無いわけですから、素領域がブラックホールになることはありません。仮想粒子として素領域の真空のエネルギーのすべてを質量として使えば、ブラックホール粒子に置き換わりますが、「不確定性原理」によって「プランク時間」後にはエネルギーを返して空間に戻る訳ですから、ブラックホールが安定的に存在するとも思えません。素領域のエネルギーをすべて質量に変えるような事態も通常では考えられません。空間を形成する「コンプトン波長」と質量を形成する「コンプトン波長」が同等のものだと解釈すれば問題が生じないように思われます。>>90
しかし、実は問題があります。
この素領域論では、素領域間を移動するエネルギーが素粒子になるのではなくて、素領域に「空間を形成する以外のエネルギー」が流れ込むことによって、「その素領域自身が素粒子になる」と考えています。ということは、素領域が素粒子になった時、その素領域のエネルギーの総量はプランクエネルギーより「多い」のです。これをコンプトン波長で考えると、素領域は素粒子になった時、そのサイズは「小さくなる」ことになります。本当にこんなことになるのでしょうか。
私は、そうなるとみています。素領域のサイズが変わると、その配列に対する軸が傾きます。つまり「重力」が発生したわけです。素領域が素粒子になったため、重力が発生したのですから、この素粒子は質量を持った「物質粒子」(フェルミオン)であるはずです。
「力を伝えるゲージ粒子」には質量がありません。ここで、「ウェークボソン」(「弱い核力」を司る粒子)があるじゃないか。と思われると思いますが、ここでは保留して、あとの検討課題とします。物質粒子には例外なく「質量」がありますが、「力を伝えるゲージ粒子」にはウェークボソン以外は質量が無いことと、重力を伝える素粒子「重力子」が「ゲージ理論」の枠外で出現したためです。逆二乗の法則に従うボソンは重力子と光子ですが、光子もゲージ理論の枠外で現れます。これは次節で話ますが、「核力」については、ここでは後の検討課題として除外します。
素領域に真空のエネルギー以外の、つまり移動可能な(運動する)エネルギーは、素領域を物質粒子に変化させ、素領域のサイズを変化させることによって、軸を傾けさせ重力を発生させます。これが「構成質量」の正体ではないかと思います。>>91
質量にはもうひとつ、「カレント質量」というものがあります。「ヒッグス機構」によって付加される質量です。このカレント質量を持つことによって、「質量を持った素粒子は光速で運動することができない」理由を説明するのですが、この素領域論の場合はその理由を素領域と仮想素領域の共有した部分に求めます。
素領域と仮想素領域の交差した部分(表現が長いので、これを「共有部分」と呼ぶことにします)は、実はエネルギーの密度が他の部分よりも少し「高い」のです。
物質粒子が素領域の持つ真空のエネルギーに「上乗せされた」余分なエネルギーとして説明しているように、この素領域論では、物質粒子の運動は、このエネルギーの素領域間の移動として説明しようとしています。
「時空を量子化したら」の節で、プランク長とは、光がプランク時間に進む距離だ、と言ったように、光速の移動とは、プランク時間毎に、素領域から隣の素領域へと移動することを示します。もし、移動可能なエネルギーが隣の素領域に到達する時間が、プランク時間より長ければ、それは「光速より遅い速度で運動している」ことなので、「カレント質量」を持っていることになります。この理屈はヒッグス機構と同じです。
では、何故、プランク時間で隣の素領域に辿りつけないのでしょう。移動可能なエネルギーが素領域から仮想素領域へと移動するためには、「共有部分」を通過する必要があります。この共有部分のエネルギー密度は、他の部分のエネルギー密度よりも高い訳ですから、もし、移動可能なエネルギーが、共有部分の密度より低ければ、共有部分を通過できないことになります。多分、素領域が素粒子に変化するほどのエネルギーならば、この共有部分のエネルギーよりも高いと思いますので、通過はするのでしょうが、スムーズではないことは確かです。つまり、プランク時間では通過できない可能性が高い訳です。しかも、「質量を持った素粒子」に変化した素領域は、そのサイズが小さくなることによって、仮想素領域との間の共有部分も小さくなります。これは、共有部分のエネルギー密度もさらに大きくなることを意味しますから、エネルギーの大きい素粒子ほど、共有部分を通過しにくくなる訳です。>>92
さらに、光速で移動するためには、その素領域から仮想素領域を通して隣の素領域へと、プランク時間で移動しなければならないのですから、物質粒子は光速での移動は不可能なのです。
こう考えると、質量とは、素領域と仮想素領域を行きかうエネルギーそのもの、なのではないでしょうか。
素領域の大きさの変化による振動はどうでしょう。これはヒッグス場のように見えます。ただし、ヒッグス場は空間全体に一様に広がっていることになっています。素領域が真空の状態になっている時は、振動していないのですから、この場は局所的です。やはり難があるようです。
素領域の大きさが変化するということは、共有部分も振動しているということです。この場合の振動は、共有部分の境界表面を振動波が走っていると思われます。これは南部-ゴールドストン波である、というのは強引でしょうか。>>94
まとめ
エネルギーと質量は可換であるが、エネルギーが必ず質量になるわけではない。
エネルギーの在り方には質量以外に「空間」もあるのではないか。
空間においても質量と同様にコンプトン波長があるのではないだろうか。
素領域とは真空のエネルギーによって広げられた空間ではなかろうか。
真空のエネルギー以外にエネルギーがあるとすれば、そのエネルギーは素領域間を行き来できる。
それは素領域にとっては「余分な」エネルギーだが、それにより、素領域は素粒子に変化する。
素領域が素粒子に変化するということは、素領域の持つ総エネルギーが変化したということである。
素領域の総エネルギーが変化するということは、素領域のサイズも変化するということである。
素領域のサイズが変化すると、素領域が構成する軸が傾く。
素領域の軸が傾くということは、素粒子の進行方向が変化するということで、これは重力の発生に見える。
重力が発生するということは、「余分な」エネルギーとは「構成質量」であることを意味する。>>95
(まとめのつづき)
素領域の共通部分は素領域の他の部分よりエネルギー密度が高い。
素領域が素粒子となる時はサイズが小さくなるのだから、その共有部分も小さくなる。
共有部分が小さくなるということは、そのエネルギー密度がさらに大きくなるということである。
共有部分の密度が高いということは、エネルギーの移動がしにくいということである。
移動するエネルギーが素領域から隣の素領域へと移動するためには、仮想素領域を経由しなければならない。
プランク時間で隣の素領域へと到達することは不可能である。これは、光速での移動が出来ないということである。
光速での移動が出来ないということは「カレント質量」を持つということである。
結果として、「質量」とは移動可能なエネルギーのことではないか。
素領域が素粒子になると素領域のサイズが変化するということは、素粒子の運動によって、素領域は振動する。
同様に素領域の配列が構成する軸及び素領域の共通部分も振動すると考えられる。
素領域の振動はヒッグス場と考えられるだろうか。
素領域の軸の振動は重力波を意味するだろうか。
素領域の共有部分の振動は南部-ゴールドストン波と見做せるだろうか。
時空を量子化するとどうなる?
95
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