『不思議の国のアリス』は説明するまでもなく、児童文学の名作です。
しかしこの作品は、数多くの言葉遊びによって成り立っており、英語を母語としない読者には面白さが分かりづらい側面があります。例えば、偽ウミガメが "海の中の学校は1日ごとに授業時間が減ってゆく" と説明するシーンでは、このような会話が挿入されます。
“That's the reason they're called lessons,” the Gryphon remarked: “because they lessen from day to day.”
"だから、レッスン(lesson)というんだ. "グリフォンが言いました. "日に日に減っていく(lessen)から"
これが日本語版(河合祥一朗 訳)では、以下のようになっています。
「だから時間割りというんだ。」グリフォンは言いました。「なんとか割っていうのは、少し減らしてくれることをいうんだよ。」
この翻訳には思わず感心しました。日本語で "時間割り" は、そのまま "時間/割" という意味があります。
韓国では、どのように翻訳されていますか? それとも、言葉遊びは意訳されていないのでしょうか?
もし訳されているのなら、原文と日韓の翻訳を比較してゆきましょう!
(なお、画像は日本語版の表紙です)>>2
そうでしたか……。ありがとうございます。
残念……。日本語訳は違うものもあるみたいですね
いろいろあって面白い
・「一日一日少なくなっていくからね、だから“少”学校と言うんだよ」グリフォンが説明しました。(田中俊夫訳/岩波少年文庫)
※「小学校(shougakkou)」を「少学校(shougakkou)」ともじったもの
・「それがおさらいといわれる理由さ」とグリフォンが口をはさみました。「一日ごとにさらわれてへってくのさ」(生野幸吉訳)
※「浚う、復習う(sarau)」と「攫う(sarau)」をかけたもの
・「だからこそ時限というんだろ」グリフォンがいいました。「毎日、時間が減ずるから時減というわけだ。」(柳瀬尚紀訳/集英社)
※「時限(jigen)」を「時減(jigen)」ともじったもの
・「ちっともへんじゃないよ。毎日、勉強に時間を喰えば、だんだんにへるの、あたり前だろ」(石川澄子訳/東京図書)
・「だから時間割りなのさ。毎日少しずつ割り引かれていくからな」グリフォンが、言葉をはさみます。(立原えりか訳/小学館)
・「だから学校というんだよ。一日一日と、スクナクナル、つづめてスクール、すなわち学校さ」(中山知子訳/岩崎書店・フォア文庫)
※「少なくなる、スクナクナル(schoo-nakuna-l)」を短縮して「スクール(school)」
・「一日一日と軽くなっていくから、“軽古”っていうんだよ。」(原昌訳/国土社)
※「稽古(keiko)」を「軽古(keiko)」ともじったもの
・「そりゃお勉強だもの、少しずつおまけしますってわけさ」とグリフォンの説明だ。(矢川澄子訳/新潮社)
※「勉強」と言う単語は値段をまける時にも使います
http://blog.iknow.jp/posts/5915
より引用、※は追記>>4
韓国語版の『不思議の国のアリス』が、本当に英語から韓国語に翻訳されたものか疑っておいたほうが良いよ。
韓国の外国の児童書は日本統治時代に、日本人が他言語から日本語に翻訳した児童書を韓国語に翻訳した、いわゆる重訳が始まり。
日韓の『不思議の国のアリス』はどう訳されている?
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