中国の呉江浩駐日大使によるX(旧ツイッター)への投稿が、ネット上で物議をかもしている。台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁について、台湾の各界が謝罪を求めているとの内容で、それに猛反発する書き込みが殺到している。
呉大使は25日夕、中国国営放送のCCTV(中国中央電視台)のニュースとみられる切り抜き動画とともに、「台湾省の各界は、高市早苗氏に対し、その誤った言論について謝罪するよう求めている」と、日本語で投稿した。
高市首相は7日の衆院予算委員会で、「(中国が)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうる」と発言した。これに猛反発した中国側は、日本への渡航自粛呼びかけや、日本産水産物の輸入の事実上停止などの対抗措置を実行。関係は悪化の一途をたどっている。
台湾総統府はこれまでに、渡航自粛呼びかけについて、「政治的な目的で複合的な脅し」と中国を非難。それどころか頼清徳総統が20日、自身のXに「きょうの昼食はお寿司とみそ汁です」と日本語で、写真を添えて投稿した。台湾の外務省にあたる外交部は24日、日本は「戦略的あいまい」な立場を維持しているとの分析を立法院(国会)で報告した。
あまりに強硬に映る中国側の動きに対し、ネット上では猛反発する書き込みが殺到している最中での呉大使の投稿には、1600件を超える書き込みが殺到。「どんどん中国がおかしくなっていくなあ」「これCCTVでしょう? 何か根拠になる?」「人に謝罪を求める前に自らの謝罪をするべきではないでしょうか 今のままでは世界中に誤解を招くような状態になっているかと感じます」「日本に強気なこと言わないと習主席に合わす顔がないからな」などと、非難の声が大半を占めている。
中国が名目上設けている「台湾省」を使っている点にも注目が集まり、「台湾省ってどこにあるの」「台湾省なんてものは中国共産党のファンタジーの中にしかありません」「台湾省なんて知りません。台湾と言う国家なら知ってます!」「台湾省ってなんだ? 侵略する気満々ですよね」などの書き込みが上がっている。
「台湾省の各界が高市早苗氏に謝罪を求めている」駐日大使X投稿
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