6日に倒壊した韓国・蔚山火力発電所ボイラータワー5号機は、当初の安全管理計画書では「上部から下部へ」撤去することが計画されていたが、実際の解体工事は「下部の撤去を第1段階として進め、その後上部へ上がる」という形で行われていたことが明らかになった。
9日、中央日報が金城会(キム・ソンフェ)共に民主党議員室を通じて入手した「蔚山汽力4・5・6号機安全計画書」によると、施工段階の危険要素低減対策として「構造物の撤去作業は上部から下部方向へ」行うよう指示されていた。
ところが、計画書内の「工種別詳細安全管理計画」には、ボイラー棟解体工事の第1段階が「下部10メートル以内のボイラー内部および設備類の撤去」と示されている。
第2段階は爆薬位置の標示などであり、構造物上部に上がらなければならない「脆弱化作業」は第3・第4段階となっている。第5・第6段階は破片飛散を防ぐための防護作業、最後の第7段階が発破だ。発破業者であるコリアカコの関係者は「安全計画書に従ったにすぎない」と明らかにした。
解体工事を発注した韓国東西発電の関係者は「どのような作業を進めていたかは捜査事項なので答えられない」という趣旨の発言をした。
◇専門家「費用節約のため下部から撤去…過度な脆弱化で崩壊」
発破費用を抑えるために脆弱化作業を過度に行った結果、重心が偏った可能性も指摘されている。韓国安全専門家協会のイ・ソンギュ会長は「人件費ばかりがかかる脆弱化作業は、やればやるほど爆薬費用が減る」とし「下部を撤去して荷重が分散された状態で脆弱化作業を過度に行った結果、重心が偏って崩壊したのではないかという点も確認が必要だ」と述べた。
◇号機ごとに老朽・腐食の程度が異なるのに同一の解体作業…「事前調査をしていなかった証拠」
解体工事を受注した韓進(ハンジン)重工業が、解体計画書作成前に号機ごとの事前調査を十分に行っていなかった可能性も提起されている。
蔚山火力発電所の撤去、「上部から下部へ」と計画していたが逆に作業…
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