韓国発の美容皮膚施術「リジュラン(REJURAN)」が米国で人気を集めている。米ブルームバーグ通信が9月10日(現地時間)に報じた。リジュランはサーモンやマスから抽出した生体適合性物質(PN)を皮膚に注入して再生を促す施術で、韓国でも広く普及している。
ブルームバーグによれば、韓国で1回300~600ドル程度のニッチな美容施術として始まったリジュランは、著名人の推薦やSNSでの拡散を通じ、米国で主流の美容トレンドに成長した。2024年7月から2025年6月までに「リジュラン」に関するグーグル検索は153%増加し、「サーモン精子フェイシャル」に関する検索は約5000%急増した。
施術は1~2本の注射器で顔に最大700回針を刺す方式で、痛みを伴うことで知られる。しかし、比較的手頃な価格(500~1000ドル)と、施術後に肌が輝くとされる体験談動画の影響で、米国でも急速に広がっている。
リジュランを開発した韓国製薬企業「ファーマリサーチ」のマイケル・キム最高医療責任者は「成長速度は非常に速い」と述べ、過去10年間で世界1500万本以上を販売し、欧州・中東・米国市場に急速に進出していると明かした。同社はリジュランが肌の水分・弾力を改善し、毛穴縮小に寄与すると主張している。ただブルームバーグは「効果は人によって大きく異なる」とし、顕著な改善を感じる患者もいれば変化がない場合もあると報じた。
ファーマリサーチによると、リジュランに使われるサーモン精子DNAは韓国政府の人工繁殖事業に伴い採取される。産卵のため川に戻って死亡するサーモンの一部を保護目的で捕獲し、本来廃棄される精子を有効活用しているという。
ただ米国ではサーモン成分の直接注射は認められていない。米食品医薬品局(FDA)が外用用途のみを承認しているためだ。それでも規制を回避する方法が広がっており、マイクロニードル(超微細針)による導入と併用する形や、セラムなど化粧品として販売されるケースが増えている。他の製薬会社も類似製品を開発しているが、FDA規制に阻まれているのが現状だ。
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韓国の製薬・美容医療企業「PharmaResearch(ファーマリサーチ)」の株価は、同社の主力製品の「サーモン注射」と呼ばれる肌の再生注射「リジュラン」の人気の高まりを受けて、ここ1年で230%急騰した。これを受け、同社の創業者で会長のチョン・サンスは韓国の新たなビリオネアに浮上した。
https://forbesjapan.com/articles/detail/79522
韓国発「サーモン注射」美容皮膚施術、米国で流行…FDA規制でも口コミで拡散
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